福生市長選 加藤氏5選 西口再開発に力
自民への逆風 得票に影響
任期満了に伴う福生市長選は4月28日投開票され、自民、公明推薦で現職の加藤育男氏(70)が5回目の当選を果たした。共産推薦の牛久保真知子氏(71)は得票を伸ばしたが、及ばなかった。
加藤氏は、4期目の任期の大半がコロナ禍で市政運営が困難だったこと、物価高騰で福生駅西口再開発が進まなかったことなどを理由に、「やり残したことがある」として5選を目指した。16年間の実績の上に総仕上げとなる5期目は、駅前の再開発や駅のバリアフリー化に取り組みながら、教育、子育て、福祉などの政策に力を入れていく構えだ。
前回と同じ顔ぶれとなり、選挙は投票率と同日3つの衆議院補欠選挙が実施されることから自民党への逆風がどの程度のものかが焦点になった。
投票率は35.03%で、4年前を3.74ポイント上回った。だが、4年前はコロナ禍による緊急事態宣言下だったことを考えれば、有権者の関心が高まったとは言い難く、8年前の38.31%と比較すると3.28ポイント低下した。
得票は、積極的に個人演説会や街頭演説をこなした加藤氏が1万1051票で、前回より86票増やしたものの、牛久保氏は4481票で、前回より1197票伸ばした。勝敗の見えている首長選挙でも裏金問題や旧統一教会問題に揺れる自民への逆風が数字となって現れた。