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ソロプチミスト昭島が環境講演会 温暖化防止 CO2回収が鍵

枝廣淳子さん 幸せな未来のためへの取り組み語る

大切な地球環境を未来に残していくために、今為すべきことを考える環境講演会「美しい地球を子どもたちへ 環境問題の今〜未来を守るために私たちができること〜」が5月20日、フォレスト・イン昭和館で開催された。環境ジャーナリストで、熱海市でブルーカーボンに取り組む未来創造部代表の枝廣淳子さんが幸せな未来のためへの取り組みを語った。

環境課題へ関心を注ぎ、環境イベントへの参加やサクラの植樹活動などを続ける国際ソロプチミスト昭島が主催。地球温暖化問題などに関心を寄せる女性をはじめ行政関係者ら300人ほどが参加し、熱心に耳を傾けた。

講演会には300人余りが集まった

講演会には300人余りが集まった

枝廣さんは、過去10万年余りの中で、一番気温が高い中に私たちは住んでいるが、それは地球が支えられる能力を、人口増加や科学技術の発達などで人間の影響力が超えてしまったことが要因と指摘。地球温暖化対策は待ったなしとし、パリ条約を守らなければ2100年に向け気温の上昇は止まらないとした。

止めるためにはCO2を減らしてゼロにするのは当然で、大気中のCO2を回収することが求められる。そのためにCO2を吸収する樹木を育成するグリーンカーボンや近海で海藻を育てるブルーカーボンの取り組みが重要になるとした。併せて回収したCO2が大気に戻らないように固定化することが大切で、炭を作ることも有効になり、研究が進んでいることなどを紹介した。

枝廣さん自身も熱海でブルーカーボンの取り組みを実践

枝廣さん自身も熱海でブルーカーボンの取り組みを実践

枝廣さんが代表を務める未来創造部は熱海市の海で海藻を育成し、増やすことでCO2の回収につなげる取り組みを行っている。企業や漁業者の協力も得て、市民を巻き込む活動に広げていきたいとした。

枝廣さんは、最初に目標とする未来像を描き、次にその未来像を実現するための道筋を考えていくというバックキャスティング、困難をしなやかに乗り越え回復する力をいうレジリエンス、すぐには答えが出ないが、耐えながら考え続けていくポジティブケイパビリティなどの問題解決に向けたキーワードを紹介。幸せな未来のために、ビジョンを描く、ネットワークを広げる、真実を語る、学ぶこと、慈しむこと、繰り返し伝えることの大切さを訴えた。

開会のあいさつをした和気恵子会長、閉会のあいさつに立った伊藤靖子さんは、いずれも環境課題を共に考え、地球環境を守るための活動の大切さを訴えた。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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