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石川酒造と瑞穂農芸高生が共同開発 酒かす育ちの豚のハムなど試食販売
石川酒造(福生市熊川)と都立瑞穂農芸高校(瑞穂町石畑)の共同プロジェクトで生まれたハムやソーセージが6月21日・22日、同酒造の直営店「見つたまてばこ」(昭島市)で販売された。
同酒造は、日本酒やビールの製造過程で出る酒かす、米ぬか、ビールかすを同校へ無償で提供している。酒かすなどは同校畜産科学科や園芸科学科で、飼料や肥料として活用されている。
畜産科学科の授業では豚の飼育から出荷まで一貫して取り組んでいるが、企業と連携した商品の開発、販売は今回が初めて。
豚肉を活用することで学びの裾野を広げることができると、今年から同酒造傘下の「大多摩ハム」(福生市)で加工。ソーセージ、ハム、ベーコンとして商品4種を製造した。
両日とも高校生が試食を勧めながら、ロースハムスライスパック(63g)、ベーコンスライスパック(65g)、ポークウインナー(100g)、あらびきポークウインナー(同)を販売した。
21日に売り子を務めたいずれも3年生の田村月歩さん=写真中央=と橋本心海さんは「試食してもらい『おいしい』と言われうれしかった。育てて良かったと思った」とにっこり。指導の伊勢博祥教諭は「生産の先が見られて良い勉強になったと思う。継続して取り組めたい」と話した。
同酒造営業部長の小池貴宏さんは「高校生の学びを深めるだけでなく、SDGs の目標達成にも貢献する地域連携の取り組み」と手応えを感じていた。

売り子を務めた高校生と伊勢教諭