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あきる野の村野さんが看護エッセー出版  「支える看護」の原点つづる

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あきる野の村野さんが看護エッセー出版  「支える看護」の原点つづる

看護エッセーを著した村野さん

看護エッセーを著した村野さん

慢性心不全看護認定看護師、介護福祉士などの資格を持ち、特別養護老人ホーム「栄光の杜」(日の出町平井)に勤務する、あきる野市在住の村野研仁さんがこのほど、看護師としての臨床経験や地域活動をつづった看護エッセー『看護は病院の外で続いていた』を出版した。

村野さんは短期大学で介護を学び、介護福祉士の資格を取得。介護施設に勤務しながら医療系の通信制大学を卒業した。その後、学びを重ねる中で看護の道を志し、介護施設を退職して看護専門学校に進学、看護師資格を取得した。さらに、急性期病院で経験を積む中で心臓の奥深さに関心を深め、専門性を高めようと北里大学の認定看護師教育課程を受講し、慢性心不全看護認定看護師の資格を取得した。

介護現場から看護の道へ進んだ村野さんは、急性期病院で慢性心不全看護認定看護師として活動した。最先端医療の現場で「治す医療」のダイナミズムに魅了される一方、生死の境に立ち会う中で、患者が退院後、本来の自分を取り戻して暮らす「生活の場」にも看護の本質があると気付いた。現在は、地域看護や高齢者福祉に携わるほか、看護教育の現場でも教壇に立っている。

こうした看護の歩みの背景には、父親の死をきっかけに向き合うことになった「生きること」と「死ぬこと」への問いがある。身近な家族の死を経験したことで、命を延ばすことだけでなく、その人がどのように生き、どのような最期を迎えるのかを考えるようになった。父親の死は、村野さん自身の死生観を形づくる大きな転機となり、その後の看護や地域での活動にもつながっている。

高齢者と日々接する中で、村野さんが強く抱くようになったのが、「今の豊かで安全な社会をつくってきたお年寄りに恩返しをしたい」という思いだ。これまで社会を支え、現在の暮らしの礎を築いてきた高齢者に、今度は自分たちが支える側として寄り添いたい。その思いは、急性期医療から地域看護、そして高齢者福祉へと活動の場を広げてきた村野さんの看護観にも通じている。

同書は、村野さんが経験を重ねてきた「急性期医療」「地域看護」、さらに看護専門学校で非常勤講師を務める「教育」という三つの現場を軸に、「その人がその人らしく生きていくこと」を原点としてつづった一冊。急性期病院を退院した患者やその家族が、地域や家庭で「生活者」として自分らしく生き、年齢を重ねていく過程を支える「看護の広がり」を、現場での葛藤や心温まる対話とともに描いている。

村野さんは「介護や看護の経験についてまとめていた内容を、小さな形にした。現場の空気感が伝われば」と話す。

価格はペーパーバック版が1672円、Kindle版が1200円。Amazonなどで販売する。

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