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コラム

~東京の森から~東京チェンソーズ

檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!

毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。

多摩産材の搬出開始

未利用材も含めて1本まるごと活用

木が水を吸い上げない乾燥した冬は、木材の伐採・搬出シーズン。奥多摩町や青梅市、檜原村、あきる野市、日の出町あたりでは丸太を積んだトラックを見かけることも多いのではないでしょうか。弊社でも檜原村・小沢地区の現場が稼働しています。

長い木を4㍍にカット(造材)このあと集めて運び出す

先月もお伝えした現場は、昨年の現場に隣接した針葉樹と広葉樹の混交林。針葉樹は50〜60年生のスギ、ヒノキ、サワラで、多摩産材として原木市場の多摩木材センターへ運搬しています。

伐採を担当したのは、昨年経験者として途中入社した思(おもい)と5年目・城定。2人でテンポ良く、作業を進めて行きます。現場のリーダーを務める9年目・飯塚は、搬出のための作業道の作設を担当。昨年作ったものの延長で、今回伐採したエリアの取っ付きまで道を伸ばします。

さて、今回は集材、搬出についてお伝えします。

集材した多摩産材丸太を原木市場へ配送。

集材にはラジキャリという搬器を使用しています。地上からリモコンで操作できる機械で、木を長いまま、倒した場所から引き出すことができます。伐採コンビの思、城定がここでも組んで作業。城定が伐倒木にワイヤーを括り付け、ラジキャリで引き上げ、送り出します。途中で思が引き継いで、木を作業道上まで引き出しチェンソーで丸太状にカット。木は根元の方が曲がっていることが多く、その部分を外して長さを計ってのカットです。次いで重機で丸太を移動させ一工程が終了。

これを何度か繰り返して集まった丸太を、飯塚が操作するフォワーダという林内運搬車に積載。フォワーダで現場の都道との出入り口近くにある土場へ移動。土場でトラックに積み替え、そのトラックが原木市場へと運びます。市場では月に2回競りがあり、製材業者さんに購入された原木は板や柱にかたちを変えて、街へと旅立って行きます。

弊社では、市場へ出さない材も活かす取り組みを行っています。木を1本まるごと使うという試みで、一般的には山に残したままとされる二股や曲がり、枝、葉、根、根株など未利用材も使うものです。規格化されないこうした部分はとても個性的。その個性的な魅力を発信し、空間デザインや設計・内装等の仕事で活用していただいています。この現場の材も使われるかもしれません。今月からメルマガ「まるごとニュースレター」を始めました。詳しくはホームページで。

コラム執筆者

東京チェンソーズ

今日も森にいます
株式会社 東京チェンソーズ
住 所西多摩郡檜原村654
TEL 042-588-5613

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