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コラム

~東京の森から~ 東京チェンソーズ

檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!

毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。

台風被害で倒れたヒマラヤスギ

親しんだ人たちでベンチづくりワークショップ

チェンソーで切り込み、脚を設置する

狭山丘陵の公園で利用者に長いあいだ親しまれてきたヒマラヤスギ。2019年の台風で倒れてしまった木なのですが、このたび縁あって関わりをもつこととなりました。

 ヒマラヤスギはヒマラヤ山脈西部を原産地とする外来種で、マツ科の常緑針葉樹。名前にスギと付きますが、どちらかというとマツに近い木です。日本には明治初期に導入され、主に公園や学校などに植栽されてきました。狭山公園には1970年代ごろに植えられたそうです。

今回、弊社が関わることになったきっかけは、公園の管理局の人たちの倒れた木に対する「せっかくここで育った木だから、何かに使いたい」という想いでした。ヒマラヤスギは倒れたあとしばらくは、2㍍ほどに切られて公園内に保管されていました。この木を使ってワークショプをやりたい、とお話をいただいたのは昨年の夏。その後の話し合いで、ベンチを作ることとなりました。ベンチなら、その木の立っていたところに置くことができます。

ワークショップは昨年11月に行いました。大きなのこぎりを使い、5分交代で40組ほどが参加して木を切りました。参加したのはふだん公園に来ている人たちが多く、かつてここに立っていたヒマラヤスギが台風で倒れたことを知っている人たちでした。ベンチはワークショップの中では完成できませんでしたので、檜原村へ持ち帰り製作。昨年12月に公園へ納めました。

木は残念ながら倒れてしまいましたが、生きていたころを知る人たちと一緒に加工し、ベンチとしてその場で使われています。とてもすばらしい出来事に関わることができたと思います。

いま、檜原には、その製作で出た板状の端材が5枚あります。もともとが大きな木だったので、端材といっても大きく、縦・横50㌢×90㌢くらいあります。この板もうまく使って、この愛されたヒマラヤスギをさらに活かしてあげたいと思います。

ベンチづくりの第一歩大きなのこぎりで切り込みを入れる

コラム執筆者

東京チェンソーズ

今日も森にいます
株式会社 東京チェンソーズ
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