東京西徳洲会病院 院長 菊一雅弘
『病気の表れを自分で見つけましょう-その3』
すい臓から分泌されるインスリンの不足によって起きる病気が糖尿病です。血液中の糖分が体内の細胞で利用されず残り(高血糖)、そのために血糖を少しでも薄めようという反応が生じて喉が渇き、水をたくさん飲む。その結果、多尿になり、尿とともに糖を排泄するので糖尿病と言われます、糖が血液中に過分に存在するのに、肝心の細胞に利用されないので、全身がだるくなります、口臭が甘い果実臭になると重症です。また、糖分は細菌の大好物なので最近が増殖しやすくなり、白血球の力つなり免疫力を低下させるため、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。目の網膜、腎臓、神経を養っている血管がボロボロになり、それぞれ網膜症→失明、腎症→腎不全→透析、知覚の異常や運動麻痺が起きやすくなります。糖尿病の人が心筋梗塞の発作をおこしても、独特の激しい胸痛を感ぜず、手遅れになることもあります。糖尿病の患者さんには、上半身は太っているのに下半身が妙に細いという特徴があります。下半身の筋肉が少なくなると、筋肉が消費するが少なくなると、筋肉が消費する糖が少なくなり血糖が燃え残り、高血糖になるからです。足のしびれ、むくみ、インポテンツ、腎症というように、下半身に病状が集中している東洋医学で言う腎虚の状態です。
東京西徳洲会病院院長 菊一 雅弘
経歴
1978年 神奈川県立横須賀高等学校卒業
1985年3月 金沢大学医学部卒業
1985年 三井記念病院外科研修医(レジデント)
1986年 三井記念病院外科医員(レジデント)
1990年 米国City of Hope National Medical Center にて
research fellow(surgical oncology)
1992年 三井記念病院外科スタッフ
2011年 若林会 湘南中央病院
資格
日本外科学会専門医 日本消化器外科学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医 日本輸血細胞治療学会認定医