清流めぐり利き鮎会 「江戸前鮎」の商品化に弾み
全国の清流のアユを食べ比べる「第19回清流めぐり利き鮎会」(高知県友釣連盟主催)が先月、高知市内のホテルで開かれ、秋川のアユが北海道・朱太川に続き準グランプリを獲得した。
全国で清流を自負する56河川が出場。9つのブロックに分かれ、川の名を伏せて並べた各地のアユの塩焼きを参加者約280人が食べ、姿や香り、ワタの味などを比べて審査した。各ブロックの1位を集めて再度審査。上位1河川にグランプリ、残り8河川に準グランプリが授与された。
高知や岐阜などの名の知れた清流と東京の河川が肩を並べる結果に主催者側も驚いたようで、準グランプリの発表の際には「なんと、東京の秋川」と報じられ、ひときわ大きな拍手が起こったという。
秋川漁協(安永勝昭組合長)が利き鮎会に挑戦して2年目の快挙。同漁協では河川のごみ拾いなど上質なアユが育つ河川環境の整備を地道に続けている。加えて昨年、グランプリ受賞歴3回の和良川(岐阜)の漁協に教えを請い、アユを釣る時期や輸送時の冷やし方など上位入賞に向けたさまざまな工夫を吸収してきた。
今回は教わった知識を生かし、秋川橋〜檜原までの上流部で釣った40匹のアユを出品した。
安永組合長は「いくつもの努力が実を結んだ」と喜んだ。準グランプリの受賞でこれまで関心のなかった人にも秋川のアユを知ってもらい、「江戸前鮎」の商品化に弾みをつけたいという。