~東京の森から~ 東京チェンソーズ
檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
暮らしにもっと木を届けたい! 「K×Kプロジェクト」が始動
早いもので今年も残すところわずか。皆さんにとって2016年はどんな1年だったでしょう。私たち、東京チェンソーズにとっては創業10年を迎える特別な年でありました。少し振り返ってみます。
先月、工学院大学、結設計室と新たなプロジェクトを開始しました。
名称は「K×Kプロジェクト」。このプロジェクトは工学院大学八王子キャンパスに点在する倉庫や部室などの小規模な建物を、今後10年にわたって同大建築学部の学生、大学院生が木造で建て替えるというものです。東京チェンソーズがその材料となる木を伐り出し、結設計室が大学の教授陣とともに学生の指導に当たります。
これによって東京チェンソーズからは木材が定期的に出ることになり、大学では学生が木造建築を学ぶことができ、かつ、長く使用できる建物が残ります。
プロジェクト第一段は公式野球部の部室と決まりました。基本設計のあと、来年夏に着工、秋に完成の予定となっています。
建築物ということでは、先月お伝えした「TOKYO WOOD」ブランドの家への木材提供も徐々に本格化してきています。先月のバスツアーでは東京チェンソーズの木で家を建てるというお客様にも会うことができました。
そうした木材の王道ともいうべき建築用途とは別に、細く曲がった木や、枝や葉っぱなどを含め、木を丸ごと使いたいとの思いもありました。それがこの夏、ささやかながら実現。ゴージャスなキャンプ〝グランピング〞を提案するサーカスアウトドアによるイベントが恵比寿ガーデンプレイスで行なわれ、檜原村のスギやヒノキの枝葉がディスプレイとして活用されました。
これまで枝葉は工作等で使われることはありましたが、大部分は捨てられてきました。何とかしたいと思っていたものが、何とかなった記念の1歩です。
最後になりましたが、新年の抱負を。東京チェンソーズでは、これまでの森林整備に加えて、木を皆さまのもとにもっともっとお届けしたいと考えています。木とともにあるぬくもりある暮らしを、多くの方に享受していただけたらと思います。
新年2月5日(日)、東京美林倶楽部の現地見学会を行ないます。2017年4月からの第3期会員を募集しております。
それでは皆さま、良いお年を!_