昨年の「西多摩と周辺の自然と歴史を巡る旅」新規コース第10弾は「八王子城跡と八王子宿西部の歴史・自然めぐり」。12月13日と15日に開催した。
八王子という地名の由来は、後に八王子城本丸ができた深沢山山頂に祀られた牛頭天王を中心とする八王子信仰にある。牛頭天王を祀った八王子権現の別当寺が八王子城域の玄関ともいえる宗関寺の起源。現在の宗関寺は、かつて北条氏照の重臣・横地監物の館があった場所で、明治後期に氏照墓がある場所から移された。宗関寺前は現在も鍵の手状になっているが、かつての城に至る道は、さらに南方に向かい、城山川沿いに進んだ....。というような歴史を共有しながら、再現された曳橋や大きな石で造られた虎口など、八王子城跡めぐりを楽しんだ。
午後は西八王子駅から八王子駅まで、千人同心縁の地、松姫縁の寺などを巡った。八王子宿の西端に千人同心の根拠地が配置された理由、八王子市が日光市、苫小牧市と姉妹都市になった理由なども再確認し、八王子宿西部の歴史散策を楽しんだ。
西多摩と周辺の自然と歴史を巡る旅
八王子城跡と八王子宿西部の歴史・自然めぐり(八王子市)
北条氏照が築き、滝山城から拠点を移した八王子城。滝山上の城下町も移された。八王子城陥落後、城下町は再び移された八王子宿が構成された。八王子宿西部は八王子千人同心の本拠地。千人同心屋敷跡・大久保長安陣屋敷などが伝わる。又、追分の道しるべ、武田信玄の娘松姫創建の寺や時の鐘など、八王子宿の面影も探訪。
スタート JR高尾駅
路線バスで移動「霊園前・八王子上司入り口」バス停(八王子城跡4.3km)
・宗関寺 北条氏照再興の寺
・宗関寺梵鐘 北条氏照百回忌法要の際に重臣の子孫中山信治が寄進
・北条氏照墓 北条氏照百回忌を機に重臣の子孫が建立
・虎口(こぐち) 御主殿への入り口。当時の姿を忠実に再現。
・曳橋 敵が来た場合には壊す橋。虎口の守りを固めた。
・御主殿跡 平時の中心地。北条氏照館があった。
・御主殿の滝 落城時、武将・婦女子が自刃。川が血で染まったと伝わる。
・大手道 御主殿に向かう当時の道
JR高尾駅 八王子宿西部4.1km JRで移動
・石坂弥次右衛門義礼(よしたか)墓(興岳寺) 幕末、日光を戦火から救った
・大久保長安(長安)陣屋跡 関東代官頭。八王子宿を開発。家康直轄領管理を一任された
・松姫の墓(信松院) 武田信玄の娘が開いた寺
・八王子郷土資料館 八王子の歴史を知る最適な場所
・本立(ほんりゅう)寺 戦国時代、滝山城城下に創建。八王子城城下を経てこの地に移転
・原胤敦(たねあつ)墓 「新編武蔵風土記稿」編築に参画。
・時の鐘(念仏院) 元禄時代鋳造。昭和初めまで時を告げてきた。
ゴール 八王子駅