店舗を持たない「のんびりベーカリー」
店舗を持たないベーグル店「のんびりベーカリー」が評判を呼んでいる。切り盛りしているのは、青梅市長淵の佐藤泰子さん(43)。2015年6月のオープン以降、天然酵母・国産小麦のベーグルを手作りし、イベントや注文を受けての配達販売を続けている。
同市今井で生まれ育った佐藤さん。日常的にパンやケーキを作ってくれていた母の影響で、小学校低学年の頃からお菓子を手作りしていた。大学では管理栄養士の免許を取得し、卒業後はパン店などで調理の仕事に従事。27歳で結婚後、3人の子どもに恵まれ、10年以上の専業主婦を経て仕事を再開し、再び市内のパン屋などに勤めた。
さまざまな仕事を経験する中で、心に芽生えたのは「パンを作ることで自分を表現したい」という思い。友人の勧めでベーグル作りの教室に行ったのをきっかけに、「店を開くならベーグルで」と考えるようになった。
その後、また別の友人の誘いがあり、「Cafeころん」(同市本町)で、ベーグルの販売をすることに。一度きりの販売の予定だったが、評判は上々。来客者から「どこで買えるの?」と言われたことで、店舗は持たないまま、注文を受けて配達する現在の営業スタイルにつながったという。「周りに親身になってアドバイスをくれる人がいて、背中を押してくれるんです。お客様からのリクエストにも育てられています」と感謝する。
今後は自宅敷地内で、皆が集まれるようなカフェを開きたいと構想を練っている。「自分で作った野菜を使いたいので、暖かくなったらまずは庭に畑を作ろうと。資金的なめどは立ちませんけど、今の自分ができることから」と笑う。「今までは周りの方に背中を押してもらっていたけれど、今年はやりたいことを見据え行動していきたい」と目を輝かせる。
ベーグルはプレーン(120円)や人気のチョコ(1 3 0 円)、ハムチーズ(220円)など20種類以上ある。不定期でベーグル教室も開いている。詳細はフェイスブックの「のんびりベーカリー」ページで確認を。問い合わせは090(2405)1702まで。