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コラム

初夏の御岳山も見どころいっぱい!
集落内の樹木に響く「コロコロコロ、コンコンコン」?

御岳山の集落内では6月に入ると「コロコロコロ、コンコンコン」と樹木の中から鳴き声が響き渡ります。

モリアオガエルです。

モリアオガエルは水田や池の上に張り出した樹木の枝先に白い泡状の卵塊を産み付け、ふ化したオタマジャクシは直下の水の中へ落下していきます。

御岳山では宿坊の生垣に卵塊が産み付けられることがあります。しかし生垣周辺には水場が見当たりません。

産卵は雨上がりの後が多く、どうやら一時的に現れた水たまりを小さな池と勘違いして産卵を行っているようです。

この状態ではふ化したオタマジャクシは生き延びることができません。ところが心配ご無用。

集落内には古井戸があり、6月になると水面に数個のモリアオガエルの卵塊が浮いていることがあります。

勘違いして産み付けられた卵塊に気づくと、御岳山の子ども達が古井戸まで運んでくれます。

御岳山のモリアオガエルは、このように子ども達の手助けを受けて安心して暮らしているのです。

 

巣箱で眠るムササビ親子

5月下旬に御岳山をガイドしていると、宿坊近くの樹木に設置されている巣箱からフワフワしたしっぽが垂れ下がっていました。

近づいてみると、しっぽに顔を乗せて気持ち良さそうに眠っているムササビでした。巣箱に入っているのは1頭だと思っていましたが、宿坊の方の話から、お母さんと子どものムササビが一緒に巣箱に入っていることが分かりました。

一般的にムササビは約75日前後の妊娠期間を経て1〜2頭の子どもを産みます。

その子どもは生後40日くらいから巣穴から顔を覗かせるようになり、ムササビのお母さんは子どもが巣離れするまで一緒に暮らします。

御岳山では12月下旬に繁殖が確認されているので、そろそろ親子のムササビが見られる時期です。御岳山で2匹が一緒にいるムササビを見かけたら温かく見守ってください。

 

コラム執筆者

宮田 浩

エコツーリズム・グリーンツーリズムなどに携わり現在は年間を通じ、御岳や奥多摩などを中心としたツアーガイドなど数多く行う、川と森を案内するスペシャリスト。

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