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コラム

ドキドキする森の賢人

出会ったニホンカモシカ

先日、ツアー企画のため青梅丘陵を歩いてると突然ガサガサッと登山道の茂みから物音が。時折、茂みの隙間から黒い体を見せながらその動物はゆっくり移動していました。クマかと思った瞬間、姿を現したのは、お母さんと子どものニホンカモシカでした。

草食性の哺乳類で雌雄ともに角を持ち、1955年に国の特別天然記念物にも指定。目の下にある眼下腺を樹木などにこすり付けてマーキングを行い、直径500㍍から1㌔㍍の縄張りを持ち、ほぼ単独で生活しています。カメラを向けて写真を撮影しても全くお構いなし。逃げることもなく足元の植物を食べ始めたりと、性格はかなりマイペース。長い時間ずっと立ち止まり、何かを考えているような姿を見せることから「森の賢人」と呼ばれています。体色が黒っぽい個体が多いので、お尻をこちらに向けているとツキノワグマにそっくり。出会う度にドキッとさせられます。

コラム執筆者

宮田 浩

エコツーリズム・グリーンツーリズムなどに携わり現在は年間を通じ、御岳や奥多摩などを中心としたツアーガイドなど数多く行う、川と森を案内するスペシャリスト。

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