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コラム

マムシグサのひみつ

春の山歩きで出会う不思議な植物といえば、マムシグサの仲間。御岳山ではホソバテンナンショウやヒトツバテンナンショウ、高尾山ではミミガタテンナンショウをよく見かけます。葉が変形した筒状の仏炎苞(ぶつえんほう)がヘビの鎌首にそっくりで、外見も不思議ですが、さらに不思議なのは生活史。成長と共に性転換を行います。

ホソバテンナンショウ

ヒトツバテンナンショウ

ミミガタテンナンショウ

雌雄異株の多年草で根に養分を蓄えながら毎年少しずつ成長します。種子から芽生えて、ある程度の大きさに育つと花をつけるようになります。最初は雄花で花粉をつくり雄として振る舞います。そして数年かけて十分に大きく育つと雄花から雌花に変化して種子をつくるようになります。

そもそも、なぜ性転換を行うのでしょうか?これらには理由があります。雌は種子をつくり、確実に自分の子孫を残すことができますが、それには多くのエネルギーが必要であり、体が大きくなるまでは種子をつくることができません。一方、雄の場合は種子をつくるために費やすエネルギーが少ないので、多くの花粉をつくり出して拡散することができます。つまり雄から雌へと性転換することで最大数の子孫を残すことができます。このように生物は生き残りや種の存続のために色々な戦略を考えています。それを知ることが自然を楽しむことの一つです。

コラム執筆者

宮田 浩

エコツーリズム・グリーンツーリズムなどに携わり現在は年間を通じ、御岳や奥多摩などを中心としたツアーガイドなど数多く行う、川と森を案内するスペシャリスト。

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