奥多摩の小河内から、西多摩の魅力、お届けします
東京最西端の食堂に生まれて
僕が生まれ育った実家は、東京最西端の集落、奥多摩町留浦集落にある「島勝食堂」です。
近年、立地がらTVなどでも取り上げて頂くことがあり、島勝をご存知頂いている方も多いかも知れませんね。今回はそんな島勝の歴史を少しご紹介させて頂きたいと思います。
1957年(昭和32年)に小河内ダムが完成し、よろず屋を営んでいましたが湖底に沈んでしまうことに。
現在の場所に移転し島勝食堂として再スタートを切ることになりました。店主は僕の祖父に当たる、故島崎勝三。祖父の名前を略して「島勝」に。僕が物心ついた頃には2代目である両親が営んでいました。
土日は営業中のため小中学生の頃、僕の昼ごはんはお店のメニュー。
看板メニューの一つであるカツ丼は当時から大好物でした。他にも、ラーメンやうどん・そばなどのメニューも昼食で食べていたので、島勝食堂のメニューが僕にとってのおふくろの味。
現在、それらを多くのお客さん達に喜んで食べてもらっているということは、なんだか不思議な感覚です。
テレビや新聞などの取材で、こういった辺鄙な場所で暮らしたり商売をしたりする上でよく聞かれるのが、「大変じゃないですか?」という質問。
そういう時に両親は「そうでもない」「もう慣れた」など、取材者が拍子抜けするくらいあっけらかんと答えています。
きっと聞く側は「先代から引き継いだから」とか「大変に感じることもあるけどこの地域が好きだから」って答えを期待されてるのかも知れませんが、昔からこんな感じなのです。
OBCのあんまり力まない精神のルーツはこういったところからきているのかも知れません。子ども達が大人になった時に自分の故郷に対して持つ感覚は、身近な大人の影響が大きいということですね。
OBCと関わった奥多摩の子ども達が将来どうなっていくか楽しみでなりません。ただ…黒歴史だったと言われたらどうしよう(笑)
島勝食堂
奥多摩町留浦617
TEL:0428-86-2038
営業時間:11時~14時
※コロナ中のため短縮営業中
定休日:毎週水曜・木曜日