これからの「持続可能な観光」とは
愛媛県でグリーンツーリズムに関わっていた際、驚いたことがありました。観光農園のいちご狩りやぶどう狩りでは食べ放題にも関わらず、時間制限を設けていないことです。
農園の方に話を伺うと、時間制限がある場合、一つでも多く食べないと損をするという心情が働いて味わって食べることができず、中には美味しい部位だけをかじり、残りは捨てられることがあると。大切に育てた果実をゆっくり味わって頂き、品種ごとの味の違いを楽しんで欲しいとの思いから時間制限の撤廃に踏み切ったそうです。
日本では1960年代に交通が発達したことにより大衆観光の時代に突入。バブルにより旅行ブームが到来し、多くの見所を回ることが顧客満足度を上げると過信され、安価で画一的な内容の観光商品の大量生産と大量消費が観光の主流となりました。
結果、地域固有の魅力が欠落した画一的な観光商品の造成、観光客のニーズに合わせた商業施設の乱立、リゾート開発による環境破壊、ゴミ問題などにより観光地自体が荒廃するケースが多く見られるようになりました。
しかし今、2015年の国連総会では持続可能な開発目標(SDGs)が掲げられたことから、自然環境に配慮し、地域固有の観光資源を活かした持続可能な観光(サスティナブルツーリズム)がこれからの観光では鍵を握ります。楽しさが感じられる体験と地域での交流、そして地域からのメッセージ性が大切な要素となります。
実はすでに東京の山間地域では東京マウンテンツアーズにより「TOKYO SDGs体感ツアー」として御岳渓谷のリバークリーン、奥多摩わさび田再生プロジェクト、檜原での木こり体験、そして森林浴ツアーが実施されています。
ぜひ一度このようなツアーに参加して「気付かれていなかった東京の山間地域の魅力」を味わってみてはいかがでしょうか?