介護を必要とする全ての人に、 安心で安全な楽しい旅を
株式会社ケアサービスひかり/本店所在地:羽村市
西多摩で介護支援、介護事業などを行う株式会社ケアサービスひかりは、「全ての人に、楽しいひと時が送れる旅を」と旅行業を取得。ケアサービス付きの対話型旅行プランサービス「ひかりツーリスト」として、サポートを行っている。同社代表の粕谷正幸さんは長年、栄養士として病院や老人ホームなどに勤務。介護保険法が成立し制度がスタートした平成12年、株式会社ケアサービスひかりを創業した。現場を見ていく中で「在宅ヘルパーが栄養士の資格を持っていた方がよい」と、都内各地の栄養士専門学校をまわり、ダブルライセンスの提案を積極的に行っていく。入学式で自らガイダンスをした所、多くの応募が殺到。現在も都内専門学校で「介護職員初任者研修」を開き続けるなど、常に新しい挑戦を行っている。
指定居住介護支援、指定訪問介護、デイサービス、障がい者支援、介護タクシー事業などを次々と立ち上げる中、亡くなってしまった親族から「もっと色んな所に連れていってあげたかった」と後悔の声を数多く聞いてきた。介護が必要となった老夫婦が、子供たちにも遠慮し、遠方で自分たちだけで過ごす負担は大きく、旅行を諦めざるを得ないことも多い。粕谷さんは、偶然入社したスタッフが旅行業免許を持っていたことから一念発起。平成29年に「ひかりツーリスト」を開業させた。その人に合った、無理のない旅のプランも一緒に考え、経験豊富な介護士や看護師が旅に同行。自社の車いす対応の特別仕様のワゴン車で福祉士資格者でもある運手種が、自宅まで送迎も行ってくれる。
「嬉しかったのが半身まひでリハビリをしていた方からの問い合わせ。行きたい所を聞くと、新婚旅行で行った上高地に行きたいとのこと」と当時を振り返る粕谷さん。「次に行きたい場所など希望が生まれ日々、表情も明るくなり、リハビリも一生懸命されるようになった。本当に嬉しかった」と目を細める。
現在は東京都からの依頼で、高尾山のバリアフリー化の相談を受けることも。「介護状況に合わせ、一緒にプランを考えます。ぜひ多くの方に利用してもらえれば」と話していた。