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SDGs

「外に出られることが夢のよう」世界の子どもたちを笑顔に

日本で使用されなくなった子ども用車いすを、海外で再活用
NPO法人 海外に子ども用車椅子を送る会/拠点:福生

倉庫には車いすが所狭しと並ぶ

「〝もったいない〞が当初からの想い」と笑顔で話すNPO法人「海外に子ども用車椅子を送る会」代表の森田祐和さん。使用しなくなった日本の子ども用車いすを、海外へ送る活動を20年ほど前から続け、間もなく1万台、1万人の子どもたちへ送ることを目指す。

日本では、車いすが必要となる肢体不自由者に対し、成長により買い替えが必要となった場合、通常15万円〜30万円する車いすの9割を国が補助する。そのため中古品などを再利用することがなく、そのほとんどが廃棄されている。しかし先進国の一部を除く多くの国では、車いすすら乗れず、移動手段がないため、障害を持った多くの児童が家に置いていかれるのが現状だという。

悪性リンパ腫による余命1年の宣告を受けた森田さん。先天性障害を持った子どもがおり、自身が高価な車いすを2〜3年で買い替えてしまう体験をしてきた際、車いすの供給が不足する海外の現状を知り、同NPOを設立した。地元の酒蔵、石川酒造もこの取り組みを支援し続け、これまで世界25か国に送り、メールなどでの問い合わせや依頼も多く届く。

各家庭に届いているか、アフリカを訪れた際、車いすが送られた少年から「外に出られたことが嬉しい。生きてきてずっと願っていたこと。外に出れることが夢のよう。それだけで僕は幸せです」と声をかけられた。「外に出るだけで幸せ!と、その少年は何度も話した。やってきてよかった」と目を細め、その時のことを森田さんは振り返る。活動を知った在日外国人からも、「いつか僕たちの国にも送ってほしい。手伝わせてほしい」との連絡も多くあるという。

パラリンピックがきっかけでガーナへの送付も決まった

タイに送られた車いす

現在は、北海道や都心部、広島などで、使われなくなった車いすを海外へ送る活動を行っている団体と連携し、ウクライナへ車いすを届ける活動に力を入れている。「自分のやりたいこと、自分の気持ちに素直になって生きる。これが何より幸せ」と、森田さんは笑顔で話していた。

ウクライナへ送られる車いすの入ったコンテナ

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