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コラム

市政に対峙し16年 元青梅市議 ひだ紀子さんに聞く②

税金の無駄遣いしない公平、公正な市政

 理想とする市政とは。

 ひだ 税金の無駄遣いをしないことが大切で、主権者である市民が決めていく青梅、市民の声がちゃんと届く市政がいい。議会もだが、行政も人材育成と適材適所が大切だと思う。市役所にも専門的領域を持ち、経験のある人を入れないと、ゼネラリストだけでは今の時代に追いつかいない。中途採用で良いので入れるべきだ。教育委員会や福祉の領域では、事務職がエスカレーター的に上がってトップになるだけでは閉塞的になる。教育や福祉の現場で経験と人脈を培ってきた人、青梅の教育を知り、責任が持てる人に任せるべきだ。中途採用を入れると出世の道が閉ざされると考え、反対する職員もいるが、それを押し切り決断できるのが市長だ。議会も含め市政に携わるすべての人が、公平、公正が骨の髄まで沁み込んでないと、市民から預かったお金の使い道があいまいになる。明星大跡地の取得がいい例だ。

 

 取得をどう考えるか。

 ひだ 市の公共施設を40年かけて30%減らすという計画が決まってすぐに取得の話が出た。整合性がない。民間も都も手を出さない土地だ。財政が厳しい青梅市にはとんでもない買物だと思う。田辺栄吉市長の時代に今井にあるティアック所有の運動場、現在の青梅スタジアムを利子を入れて33億円で取得したが、今は5億円にもならない。総合運動場を造ると言いながら、その後できないとなった。買うことが目的で、そこに群がる人がいるから無理な計画でも進めることになる。浜中前市長は明星大跡地を1度も視察せず、買う方針を決めた。買うことが目的になっていた。

 

 議会のチェックが大事だ。

 ひだ 行政側が提出してくるだけの資料だけでは満足なチェックはできない。議員は1つ1つのテーマにくらいついていくことが大事だ。行政のあいまいさを許してはならない。決算予算、補正予算などそれぞれの委員会で事実に迫り、市民に知らせる。大きなコスト削減になった成木地区の市設置型合併浄化槽による下水道整備がそうだった。

 

 議会改革は進んだか。

 ひだ ひどいヤジが無くなったことなどで、新人がのびのびと議会活動を行えるなどの点では改革は進んでいると思う。

 

 市民は市政に対し、議会に対し、何を見ていくべきか。

 ひだ 一番難しいこと。弱い立場の人のために政治はある。弱い立場の人たちに寄り添える心が持てるかどうかだ。そうした市政、議会であるかを見てほしい。前述した広報おうめを全戸配布するべきだ。現在は新聞折込と希望者宅への配達で、約40%の家に届いていない。大切な情報が届かないのは、市民に対して公平ではない。昭島市、福生市、羽村市などはシルバー人材センターに委託し、全戸配布している。やる気があればできる。行政には誠実な姿勢と血が通った答弁を求めたい。4月の青梅市議選の選挙公報を読んで、税金の使い方の監視をはっきり掲げた候補者が見当たらなかった。一般会計だけでも年間600億円使う青梅市政のチェックは市議の第1の仕事だと私は考えてきたので残念だった。

 

 11月12日投開票の市長選は都民ファーストの会、国民民主が推薦した新人の大勢待利明氏が、自民、公明推薦の浜中啓一氏を破り初当選した。大勢待市政への期待は

 ひだ 新市長にはトレンドの政策に飛びつくのではなく、青梅市政を風通し良くするためのしくみを作っていってほしい。

 

 ひださんの今後の活動について聞かせてほしい。

 ひだ 市民派の議員を1人でも多く増やしていきたい。例えば青梅市のがん検診は肺がん500円、乳がん1000円など有料。近隣市では昭島、武蔵村山、西東京、奥多摩などはすべて無料。羽村、福生、瑞穂は乳がんだけ1600円だが、他はすべて無料だ。税金をどこに使うかで、その自治体の姿勢が表れる。市民派が増えれば変わることだ。

 

ありがとうございました。

 

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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