青梅駅前の新図書館、蔵書「貸出なし」方針に波紋周辺住民ら反対署名 自宅でじっくり読みたい
市はいつでも目的の本に出会える環境を
JR青梅駅前の複合マンション「デュオヒルズ青梅ザ・ファースト」2階で、2028年度末の開館を目指して整備が進む「新青梅図書館( 仮称)」。市が打ち出した「館内の蔵書約2万冊は原則貸し出さず、館内閲覧のみとする」という運営方針を巡り、周辺住民の一部が計画に反対する署名活動を展開している。関連議案は9月の市議会定例会で採決される見通しだ。
市が館内閲覧のみとする最大の理由は、人気図書へのアクセスの公平性にある。従来の図書館では、話題の新刊などに予約が集中すると長期間貸し出し中となり、来館しても本棚に並んでいないケースがあった。新館では蔵書を館内限定とすることで、来館すればいつでも目的の本を手に取れる環境づくりを目指す。
一方、周辺住民の一部からは反発の声も上がっている。「本を借りて自宅でじっくり読むという図書館本来の役割が軽視されている」「小さな子どもへの読み聞かせや、高齢者が自宅で読書を楽しむ機会が損なわれる」などの意見が寄せられている。
利便性の低下や、専用の駐車場・駐輪場が設置されない計画への懸念もあり、運営方針の見直しや計画の再考を求める署名活動を進め、市や市議会への働きかけを強めている。
これに対し市は、他館が所蔵する約60万冊をインターネットなどで予約し、新図書館へ取り寄せて貸し出す「予約取寄せサービス」により利便性を確保できると説明。さらに、開館時間外の予約本受取システムや返却用ブックポストの設置、電子書籍の閲覧環境の整備などを進めるとして理解を求めている。
「いつでも本と出会える場」を重視する市と、「本を借りて自宅で読みたい」という利便性や生活動線への配慮を求める住民。9月議会での判断が注目される。
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