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数馬の湯・つるつる温泉が開湯30周年

「湯」がつないだ西多摩の30年 数馬の湯・つるつる温泉が開湯30周年

数馬の湯は、南秋川の源流域に位置する

数馬の湯は、南秋川の源流域に位置する

日の出山の麓にあるつるつる温泉

日の出山の麓にあるつるつる温泉

檜原村の「檜原温泉センター 数馬の湯」と日の出町の「生涯青春の湯 つるつる温泉」が開湯30周年を迎えた。1996年に相次いで開業した2つの日帰り温泉は、山間部の観光施設としてだけでなく、地域住民の憩いの場としても親しまれてきた。

その後、西多摩各地に次々と温浴施設が完成。この30年、それぞれの地域の自然や暮らしと結び付きながら発展してきた。山あいの温泉や駅前の天然温泉、渓谷を生かした温泉、さらに、ごみ焼却施設の余熱利用から天然温泉へと生まれ変わった施設まで、その姿は多様だ。

檜原村の数馬地区に開業した「数馬の湯」は、南秋川の源流域に位置し、アルカリ性単純温泉の湯を楽しめる。登山やハイキングの帰りに立ち寄る観光客に加え、地域住民にも利用されてきた。

2012年には薪ボイラーを導入。村内の未利用材を温泉の加温に活用しており、森林資源を生かした取り組みも特徴となっている。

日の出町大久野の日の出山の麓にある「つるつる温泉」は、地下約1500メートルからくみ上げるアルカリ性単純温泉で、和風と洋風の浴場を男女交代で楽しめる。30周年の節目を迎え、周年祭などのイベントも開催されている。

山あいに誕生した2つの温泉 渓谷に、駅前に 多彩な顔の西多摩の施設

駅から歩ける温泉や渓谷を楽しむ温泉も

西多摩の温泉観光に新たなスタイルを加えたのが、1998年に奥多摩町に開業した「奥多摩温泉 もえぎの湯」だ。JR奥多摩駅から徒歩約10分という立地が特徴で、多摩川を望む露天風呂などを備える。ハイキングや観光と温泉を組み合わせやすく、電車を利用して訪れる人にも親しまれてきた。

2007年には、あきる野市に「秋川渓谷瀬音の湯」が開業。秋川と養沢川に囲まれた自然豊かな場所で、温泉に加えてレストラン、直売所、宿泊コテージなどを備える。渓谷散策と入浴、食事、宿泊を一体で楽しめる施設として、秋川渓谷観光の拠点となっている。

同じ2007年には、青梅市のJR河辺駅前に「河辺温泉 梅の湯」がオープンした。駅から徒歩約1分という利便性を生かし、地域住民の日常利用と観光客の立ち寄りを両立。山間部へ出掛けなくても、駅前で天然温泉を楽しめる施設として定着している。

余熱利用施設から天然温泉へ

羽村市の「フレッシュランド西多摩 よつ葉の湯」は今年、リニューアルオープンした。

同施設は2001年、ごみ焼却の余熱を利用する温浴施設として開館。老朽化に伴う大規模改修を経て、今年2月に営業を再開した。今回の改修では、地下約1800メートルから温泉をくみ上げ、アルカリ性単純温泉を供給。フィンランドサウナのほか、芝生広場、バーベキュースペース、大型遊具なども整備した。入浴を中心とした施設から、家族や地域住民が一日を過ごせる複合的な施設へと役割を広げている。

「湯」を入り口に西多摩を楽しむ

数馬の湯とつるつる温泉から始まり、もえぎの湯、瀬音の湯、梅の湯などが加わった西多摩の温浴施設。施設ごとに立地や役割は異なるが、共通するのは、温泉を周辺の自然や地域資源と結び付けている点だ。

山歩きの後に湯につかる。渓谷を散策して温泉を楽しむ。地元の食を味わう。駅前で仕事や外出の疲れを癒やす。家族で1日を過ごす。温泉は、入浴だけを目的とする場所から、西多摩を楽しむための1つの拠点へと広がっている。

数馬の湯とつるつる温泉が30周年を迎えた2026年は、西多摩の「湯」の歩みを振り返る節目でもある。山、川、森林、駅、食、そして地域の暮らし。それぞれを温泉と結び付けてきた30年の先に、どのような「次の30年」が描かれるのか。

「湯」を入り口に地域を知り、自然を楽しみ、人が交流する。西多摩ならではの温浴文化は大切に受け継がれてほしい。

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