参院選東京選挙区 2議席確保は至上命題
宇宙開発競争 日本がイニシアチブを 菅内閣は1年間で大きな成果
菅内閣の国務大臣として初代万博担当相などを務め、昨年10 月の総選挙で7選を果たした井上信治衆院議員(自民党)に、内政外政の取り組みを通じ2022年への決意を聞いた。新型コロナウイルス感染症の国産経口薬は3月末までに実用化されるほか、宇宙開発競争では協調とルール作りが課題とし、日本がイニシアチブを取り、国益に繋げたいとした。また、菅内閣は、説明不足などの反省点はあるが、1年間で大きな成果を上げたと評価した。インタビューは大要次の通り。なお、1問1答はニュースサイト東京25ジャーナル1月29日号で掲載。東京25ジャーナル (25journal.net) =1月7日、青梅市新町の東京25区総支部事務所で。
(聞き手・岡村信良)
「新型コロナウイルス感染症対策はワクチン接種の推進と経口治療薬の配置、更に国産治療薬の普及を急がねばならない。塩野義製薬の経口治療薬は3月末までに実用化される見通しだ。ただ、相手はウイルスだけに楽観視できない」。
「大阪・関西万博は初代担当大臣で、ゼロからのスタートで苦労した。地元との協力体制が重要となり、毎週のように大阪に通った。吉村知事をはじめ関西経済界と交流を重ね、1850億円の建設費は国、府市、経済界が3分の1ずつ負担することを決定するなど成果はあった」。
「近年は宇宙開発が加速している。開発過程で得た技術は自動車自動運転など民生で活用され、宇宙の資源確保の競争も激しくなっており、国際競争の中で協調とルール作りが課題になっている。日本がしっかりとイニシアチブを取り、国益に繋げていきたい」。
欧州がグリーンエネルギーとして原子力発電を認めたのを受け、「日本は福島原発の事故を経験した。そこが他の先進国と大きく違うところだ。絶対的な安全優先は譲れない。私自身、原発政策には10年以上関わってきたが、放射能を制御することは夢物語ではないと思っている。人類の英知を信じているし、あきらめたくない」。
菅内閣への評価については、「菅内閣の一員でいられたことを光栄と思っている。いろんな仕事をした内閣だった。当初は遅れを批判されたが、ワクチン接種のスピードももの凄かった。不妊治療の保険適用など身近な課題にも迅速に有効な手を打ってきた。説明不足など反省点はあるが、1年で大きな成果を残した」。
インタビューではこのほか、総裁選で河野太郎氏を推したことや昨年の地方選挙で自民推薦や公認候補が敗れたこと、コロナ禍での西多摩の優位性、今夏の参院選への意気込みなどを語った。