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多摩食材 ホテルエミシアのシェフが調理
メイン「東京しゃものコンフィとムースしゃものブイヨンスープと共に」
地域の飲食店事業者ら80人が参加 多摩観光推進協議会が主催
多摩地域の食材を使ったホテルのシェフが考案した料理の試食会が7月16日、ホテルエミシア東京立川で開催された。地域の飲食店事業者ら80人が参加した。
試食会は地域の食材を生かした新たなメニュー開発や生産者の販路拡大を図り、観光推進につなげようと多摩観光推進協議会(立川市富士見町)が主催した。用意されたのは多摩産の野菜やチーズなどを使ったコース料理で、同ホテル総料理長の塩崎和喜さんが調理した。
メニューは5品。このうち前菜はあきる野市養沢で生産されたヤギチーズを使ったバーニャカウダソースで食べる「多摩産野菜のシーザーサラダ、温泉卵と生ハム」。生キクラゲは香りも食感もよく、ソースとよく合うと好評。メインの「東京しゃものコンフィとムースしゃものブイヨンスープと共に」はしゃも肉の旨味と食感の良さを味わえた。デザートは「桃のムースとレモングラス香るコンポート」で、地元産のブルーベリーやレモングラス、東京牛乳が使われた。
運ばれる料理の食材は一品ごとに生産者が特徴などを説明。東京しゃもを提供した東京しゃも生産組合長で、あきる野市菅生の浅野敬貴さんは「旨味が強く、歯応えがある。赤みが濃く、脂肪が少ない締まった肉質をしている」とアピールした。
参加した人たちは配布されたレシピを見たり、生産者の話に耳を傾け、おいしそうに料理を味わった。田村酒造の「嘉泉特別純米東京和醸」と「澤乃井涼し酒」などが料理を一層引き立てた。料理の提供が終わると塩崎さんを称える拍手が響いた。
多摩食材の可能性探る
会の冒頭、同推進協「この取り組みは昨年、一昨年と実施し、秋川牛、奥多摩やまめなどを使ったメニューを食べてもらい、地域食材の利用拡大につながった」とした上で、「多摩地域へ観光客を誘致するうえで、食を活用することは非常に重要。多摩に来たからこそ、地域食材を使った料理を味わい、また食うリピーターにつながることを大いに期待したい」と話した。
試食会後は、情報交換会が行われ、生産者とホテル、飲食店などの事業者が今後について可能性を探った。
コース料理は、同ホテルでの提供は未定だが、食材は今後、参加した飲食店事業者らにより幅広く展開されることが期待される。