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25journal 都民ファーストの会代表 森村都議に聞く (下)

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執筆協力 編集室システムU okamura.nobuyoshi@gmail.com


都民ファーストの会代表 森村都議に聞く (下)

東京大改革3.0 本格的なDX推進

地震や風水害への事業費は東京都単体で17兆円  小池知事も青梅に注目

8月22日号に次いで、都民ファーストの会代表の森村隆行都議に小池都政の3期目と西多摩について聞いた。 (聞き手・岡村信良)


 

都民ファーストの会代表の森村都議

都民ファーストの会代表の森村都議

 DX推進は森村都議らの働きが大きかったと聞く。

 森村 知事の2期目の公約である「東京大改革2.0」でデジタル化が大きく進んだ。2017年に私が初当選したとき、都政のデジタル化が致命的に遅れていたため、知事に提案を行い、デジタル化を早急に進めることになった。担当副知事の外部登用、デジタルサービス局の新設、すべての行政手続きをデジタル化するデジタルファースト条例の制定、IT人材を登用すべく地方公務員と異なる給与体系と就業規則を持つ政策連携団体の設置など整備を進めた。職員のITリタラシーも高まり、DXを大きく進める環境が整った。ここからが勝負、東京大改革3.0は本格的なDX 推進になる。例えば、子育て支援策について、対象となる世帯にプッシュ型の情報提供を行って申請漏れをなくしたり、給付手続きを簡略化することで子育て世代の負担軽減を図っていきたい。次の4年間で本当に変わったと都民が実感できるレベルまで進めたい。

 防災については。

 森村 東京の防災力もかなり上げてきた。首都直下地震については、建物の耐震化を進めるなどによって小池都政誕生前に比べ被害想定が3割余り減少した。今後は富士山噴火の際の降灰対策なども進めつつ、さらなる被害縮減に取り組まなければならない。首都を守るという観点から、投入する予算も積み増してきた。2040年代までに予定する地震や風水害への事業費は東京都単体で17兆円にのぼる見込みだ。首都直下地震は30年以内に7割の確率で発生すると言われているが、個人的には5年以内に起こるとの心構えをもって備えたい。

 都議補選結果では都民ファーストの会に弾みがついた。都議選への意気込みは。

 森村 党代表に就任した際、2年の任期中の目標に掲げたのが、都知事選と都議補選の勝利だった。2つを達成し、ベストな形で2025年の都議選につなげるためだ。勝つためにすべきことはシンプルで、良い政策を実現できる優秀で志ある仲間をつくること。昨年の統一地方選での議席増や、民間の知見を活かす新たな政策立案過程を構築するなどの地道な努力が実を結びつつある。都民の中には様々な能力や経験を持ち、社会のために活かしたいと思っている人がたくさんいる。そういう人に仲間になってもらえるよう、政策実現力を高め、選挙戦略を立て、所属議員の能力を活かす体制を作るのが代表の仕事だ。小池知事との連携が光る都民ファーストの会でありたいし、そう努力してきた。東京大改革の旗印の下、力を合わせてきたおかげで、ほぼ目標通りに進められており、直近は8月5日に都議選に向けた1次公認を発表するとともに、新人の公募を始めたところだ。

 10月に代表選がある。

 森村 選挙になるかどうかは私が決められることではないが、同じ方向性の仲間との連携を大切にしていきたい。

 東京大改革を西多摩にどう具現化していくか。青梅市は都議、市長が知事に直結している。

 森村 大いに手ごたえを感じている。大勢待市政となり、一緒に地域の未来を考えていける。小池知事も青梅に注目してくれている。これまで種をまいてきたものを、発芽させ、花を開かせていきたい。大勢待市長が取り組む少子高齢化対策や人口減少問題も、都政と連携することで何らかの解を見出していきたい。子育て世代にとって魅力の高い、競争力のある青梅をつくっていく。そのための戦略を描き、実行することに尽きると思う。だからこそ次の都議選では何ともしても勝ちたい。これからの5年間が非常に大事な時期になる。

 残り任期に取り組むことは?

 森村 大きな枠で言えば、若い人に選んでもらえるまちづくりだが、これは大勢待市政2期目ぐらいからリアルな形になっていくと思う。青梅の魅力は都心からの近接性と豊かな自然で、それを十分に活かしていきたい。健康で豊かな生活を送れる街づくりを進めるにあたり、「スポーツ」や「アート」も大事な要素になる。すでに登山やトレイルラン、フィッシング、ウォータースポーツなどを楽しみやすい環境があるが、ひとつ注目しているのが自転車だ。公道を使った東京都主催の自転車レースが私の提案で昨年誕生したが、来年度開催されるこのレースをぜひ青梅に呼び、世界中から参加してもらえる大会に育てたい。自転車は近年、欧米で人気が高まっており、専用道路の整備なども進んでいる。ハード面の整備も西多摩で進め、自転車愛好家の人たちが安全に楽しめるようにできたらと考えている。また、日本航空学園石川については、明星大学が施設を3年間無償貸与してくれるが、地域に根付く意向をもっていると聞いている。生徒たちが地域に溶け込み、先生や保護者が青梅に愛着をもってもらえるよう、サポートしていきたい。

 ありがとうございました。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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