繭蔵(青梅市西分町)
この紙面は「西多摩 Style Crew 実行委員会」主催、「日本航空学園 日本航空大学校」協力の事業として、学生記者がCSV(共有価値の創造)をテーマに記事をお届けします。
直売所 新鮮、安全野菜を地域に供給 3JA組合長を訪問 地域農業について聞く
西多摩 Style Crew(街プレ学生地域メディアチーム)が西東京、にしたま、あきがわの3JAを訪問した。
8月、JA西東京(青梅市野上町)の松永重徳代表理事組合長、JAにしたま(羽村市羽東)の中村勝司代表理事組合長、JAあきがわ(あきる野市秋川)の谷澤俊明代表理事組合長にそれぞれ面会した。
メンバーは、都市農業の特徴や地産地消の拠点となる直売所の運営などについて聞いた。
米価格の高騰が社会問題になる中、松永組合長は「食糧は1番大事。農業者の高齢化、後継不足が進み、儲かる農業の早期確立が必要」とし、「市場が限られる地域にとって直売所の充実は大切になる。力を注ぎたい」と意欲を示した。
中村組合長は「直売所は採れたての農産物を地域住民の食卓に新鮮なうちに届けることができる。小規模の農家でも気軽に販売できる出荷先となっており、地産地消の拠点となっている。新鮮さは当たり前で安心安全に力を入れている」と取り組みを語った。
谷澤組合長は「直売所は地域と大きな繋がりを持っている。新鮮な産物を求めて多くの人が利用している。生産物が売れれば、農業者も元気になる。所得が上がれば担い手も育つ」と期待を寄せた。
都市農業については3組合長とも、大消費地に近いという最大の特徴を活かし、新鮮な産物を供給するとともに、農地を守ることは環境面などで様々な利点があることを理解してもらい、振興を図りたいとした。
JAあきがわ=秋川ファーマーズセンター・五日市ファーマーズセンターあいな・日の出町ふれあい農産物直売所
JAにしたま=自然派やさい直売所ベジ・ベジ・羽村市農産物直売所・福生支店直売所・瑞穂町農畜産物直売所ふれっしゅはうす
JA西東京=かすみ直売センター・グリーンセンター・小曽木経済店舗・古里経済店舗
取材した感想
3つのJAを訪問して共通して感じた課題は、東京では土地が狭く、農業を続けるには限られた土地を守っていく必要があること、そして直売所を通じて地元の食材を身近に感じてもらおうと力を入れていることでした。組合長の皆さんは直売所の運営方法を工夫したり、ふるさと納税の返礼品に農産物・加工品の活用を勧めるなどし、地元農業を守ろうと努力していました。 (村上大瑚)