父の思い受け継ぎ、高みを目指す ㈲協和ダンボール 問い合わせ 0428‐74‐5195
山中司さん(23)は3月、青梅市小曽木にある㈲協和ダンボールの社長に就任。同月に他界した父親の思いを受け継ぎ、事業に意欲を燃やす。
同社は祖父の守三郎さんが30年ほど前に起こし、親子3代で営んできた。3年前、守三郎さんが、今年、父親の清司さんが相次いで他界。司さんへとバトンが渡された。
司さんは社内で最年少。20代のスタッフを中心に70代まで、計5人の従業員を抱えている。
「若くてなめられるのは大変。だけどその若さを売りにしていきたい」と笑顔で話す司さんは自身で積極的に営業も行う。「父親の頃より、少しでも会社を大きくするのが夢なんです」と目を輝かせ話した。
親子で続くこだわりの味 きりしま 問い合わせ 0428‐31‐3751
青梅市新町にある「居酒屋きりしま」は、親子2代で築き上げた味を守り、磨きをかけ、地域に愛され続けている。
父親が18年前に開店した同店で現在、料理に腕をふるうのは息子の野崎勇さん(33)。高校卒業後、父親と共に店をきりもりし2年前に正式に受け継いだ。1本ごと串打ちし、つぎたされた秘伝のタレで味わうやきとりは絶品。父親の出身地である宮崎の名産・観音池ポークや赤鶏のファンも絶えない。
カウンターと座敷の32席ある店内のほか、外にはテラス席もある。やきとりは1本100円~120円。テイクアウトも可能。営業時間は午後5時~11時まで。月曜定休。
地域と共に医療支援を 日の出ヶ丘病院 問い合わせ042-597-0811
日の出町大久野の日の出ヶ丘病院(大蔵葉子代表)は医療支援を行う目的で今年3月に設立した「崎陽会ぽかぽか基金」を活用し、東日本大震災の被災地への支援の輪を広げている。
同病院は当初、海外への医療支援を目的に基金を設立したが、震災発生後を受けて、急きょ支援先を変更。翌月から寄付型自動販売機や募金箱を設置、職員全員の寄付などで84万円余りを宮城県に寄付した。その後も支援を目的にしたチャリテーバザーやゴルフコンペなどを行ってきた。
今年度の募金目標額は100万円。「地域と共に生き、信頼される医療の提供」という理念に基づき、国内外を問わず、深刻な医療不足が問題となっている地域への支援を継続的に行っていく計画だ。
失語症などの訓練に尽力 デイサービスあさが お問い合わせ042-513-3551
福生市熊川に1日にオープンしたばかりのデイサービスあさがお(袖林秀行代表)。高次脳機能障害、失語症、摂食、嚥下障害のリハビリを行うサービスに注目が集まっている。
事故や脳梗塞を原因に、生活に直接的な影響を生むこうした障害を持つ人は、高齢に限らず年代も幅広い。ところが同種のデイサービスを行う事業所は都内では足りていないのが実情だ。
病院に勤めていた袖林さんは「診断されにくいこうした障害者への継続的なケアを行いたい」と開業。不足するサービスを物語るかのように、初日から電話が鳴り響いた。「こうした障害は訓練により良くなる。地域の認知度をあげ継続的にできるサービスとしていければ」と意気込でいる。
熱い思いを和菓子に込めて 小山製菓 問い合わせ0428-31-2700
青梅市大門にある創業41年の老舗和菓子店「小山製菓」。2代目の小山洋一さんが作る和菓子の味は多くの人を虜にする。
20歳で単身、金沢へ修業に向かった小山さん。伝統ある和菓子店が軒をつらねる町で修行を続けていたが、母親が倒れ地元へ戻った。その後すぐに父親の義夫さんが他界。若くして同店を担うことになった。
小山さんの肩書きは「代表社員」。スタッフの給与は全員均等だが、和菓子作りを通じて仕事以上の感動を与える事を約束した。現在は地元青梅の若手事業者らと様々な活性化事業に尽力する小山さん。「人との出会いを一番にしていきたいんです」と笑顔で話した。
ハンドメイドの半導体 ㈲カズ・クラフト 問い合わせ042-570-0327
羽村市川崎の㈲カズ・クラフト(藤田千晴代表)は半導体などの電子機器製造を行っている。メーカーから試作品の依頼を受けると、1つ1つを手作業で作る。
「自分で考えながら作る仕事なのでおもしろい」と語る藤田さんは8年前、同社を開業。要望や納期も厳しい中、徹夜が続く事も多くあった。その分求められたことに応え、感謝の言葉をもらった時が一番の喜びを感じるという。
「会社を大きくすることより、より幅広いサービスができるような会社にしていきたいんです」と笑顔で話す藤田さん。現在は仕事の仲間と共にオリジナル製品の製造にも意欲を燃やしている。
地道な努力で「よりよい仕事」目指す ㈱奈賀里測量設計 問い合わせ0428-24-5540
青梅市千ヶ瀬町にある㈱奈賀里測量設計の中里英生代表は、同市測量設計業協会の会長を務め、業界内の知識向上や意見交換会などの実施に尽力し続けている。
同社は今年で32年目を迎える。創業当時はまさにバブル全盛期。若い人が都心へと目が向く中、絶えず来る仕事と、人材不足の間で休みもとれず働いた。
だが近年、仕事の量も減少。同協会の会長に就任した中里さんは、「地道な努力とよりよい仕事を」と定期的な勉強会やマニュアルの作成など積極的な活動を続けている。「みんなとスクラムを組み、上を目指していきたい」と話した。
認知症介護の草分け ハピネス21 問い合わせ042-533-3414
特定非営利活動法人ハピネス21(米原博英代表)が運営する認知症グループホームは、自然豊かな住環境や充実したスタッフサービスで評判を呼んでいる。
西多摩にグループホームがなかった10年前。いち早く必要性を感じ同法人は設立された。設立当初より「住みやすい環境作り」を徹底。利用者は自宅で使用していた家具を持ち込むことができ、家事もスタッフと共に自主的に行う。
現在、青梅で2施設、山梨県でデイサービスを1施設運営。今後はあきる野市や福生市、また埼玉県などへも展開していく予定だ。
大手企業へ確かな技術を提供 サインファクトリー・ビーグル 問い合わせ042‐568‐0594
瑞穂町殿ヶ谷のサインファクトリー・ビーグル(山内勇治代表)はその確かな技術が評判を呼び、大手企業や全国から直接の依頼を受け続けている。
都内広告代理店に勤務していた当時、モーターショーなどのサイン関連業務を担当していた山内さん。その技術を生かし28歳で独立。現在は1人で、全国チェーン店などを有する企業から直接依頼を受けて全国を飛び回っている。
同社事務所に置かれた大型の出力機で、名刺やステッカー、看板まで様々な制作が可能。またフィルムの活用方法は多様で、震災で問題となった窓ガラスの飛散を防止するものや、リフォーム目的に家具にはるものなど、個人宅でも役立つものが多くあるという。「今後は企業だけでなく、地域の皆様へも提供していきたい」と山内さんは話す。