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~東京の森から~ 東京チェンソーズ
檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!

毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。

山の境界をチェック 林業目線の山歩きはいかが?

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お届けする東京グリーンプレス!毎日、西多摩の山々で暮らす

僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。

 

先月のこの欄でもお伝えしましたが、6月からが森林浴のハイシーズンとなります。森の癒し効果の源であるフィトンチッドの発散が年間を通じてもっとも活発となるのがこの時期なのです。梅雨が始まる前に、ぜひお出かけしてはいかがでしょう。

ここでひとつ、山を歩くときすこし自慢したくなる(?)林業目線での山歩きをご紹介します。

西多摩の山はそのほとんどが、材木としての利用を目的に人が植林したスギ・ヒノキの人工林です。登山道の周りにもたくさんあります。人工林はなかにはまだ若い木もありますが、多くは昭和30年代に植えられた、樹齢60年前後のもの。大きさは高さ15㍍、幹の直径30㌢ぐらいが平均です。

一見するとどこも同じように見えるかもしれませんが、よく見るとじつはいろいろな特徴があり、違いを見つけることができます。

林業目線その1は、スギ・ヒノキの区別ができること。

もっとも顕著な両者の違いは〝葉〞の形。どちらも針葉樹なので、葉はサクラなどの広葉樹と違って針のように細いのですが、そこにも差があります。スギの葉はまさに針。触れるとツンとして痛く、トゲのようでもあります。

そうした葉が先っぽに向けて付いています。ヒノキの葉は鱗片状と呼ばれる独特の形で、スギにくらべ柔らかいのが特徴です。

林業目線その2は、山の境界を見つけること。

東京の山は民間所有林がほとんど。所有者同士の境界は山の尾根やクボといった地形の変わり目にあることが多く、境となる木には白いペンキなどで目印が描かれている場合もあります。しかし、目印がないことも多く、その場合は木の大きさや間伐や枝打ちをしたかどうか、樹種の違いなど山全体の様子の違いから推測します。

間伐をしていない山は立木が密集しているので日光が差さず暗く、また、枯れ木やつるに巻かれて形が崩れたものが目立ちます。1㍍ぐらいの間隔に木が隙間なく立っている山は、植えてから一度も間伐をしていない山です。

間伐した山はその逆で、木同士の間隔が広く、日が差すので明るく、下草もよく繁茂しています。空間が大きいので、小鳥が飛び回っているかもしれません。また、幹の下の方に枯れ枝が多く見られるのが枝打ちをしていない山です。こうした作業の有無に目をやりながら歩くのも面白そうですね。

東京に次代につづく美しい森林をつくるプロジェクト「東京美林倶楽部」の植えつけイベントが先日終了しました。現在は来春植えつけをする第3期の会員様を募集中です。ご興味のある方はぜひ、ホームページをのぞいてみてください。

 

コラム執筆者

東京チェンソーズ

今日も森にいます
株式会社 東京チェンソーズ
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