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25journalシリーズ コロナ禍の1年振り返る

コラム

60超国籍の人へ情報伝達大事

ワクチン接種体制しっかり確保

新型コロナウイルス禍の1年、感染症の防止と地域経済の両立に向け、西多摩の各自治体もひたすら対策に追われた。60を超す国籍の人が住み、米軍横田基地を抱え、西多摩の中では飲食店が多い福生市の取り組みを加藤育男市長に聞いた。

加藤育男福生市長に聞く

‐新型コロナウイルス感染症拡大に収束が見えない。市長は度々メッセージを出し、市民と共にコロナに対峙している。改めて市民に呼び掛けたいことは。

加藤「市広報にある『全力投球』というコラム欄で何度も新型コロナウイルス感染症対策を訴えてきた。市民の皆さんの協力に感謝している。マスクを着用し、引き続き3密を避け、大人数での会食を控えるなど協力をお願いしたい。1日も早く穏やかな日常が取り戻せるよう尽力したい」

‐そもそも4期目の市長選は緊急事態宣言下での選挙戦だった。市長は第一声こそ市中に立ったが、その後は公務を優先し、コロナ対策に当たった。1年を振り返って思うことは。

引き続きコロナ感染症対策に打ち込む加藤市長

加藤「選挙の告示日、市の感染者数はゼロだった。だが、1年が経ち、3月24日時点で累計387人で、一時は高齢者や福祉施設などでクラスターが発生してしまうなど厳しい状況もあった。引き続き感染症対策の徹底と市民サービスの質の確保に市役所一丸で取り組みたい。市民の期待も大きいワクチン接種体制もしっかり確保していく」

‐福生市は60を超す国籍の人が住んでいる。米軍横田基地も抱える。コロナ対策で難しいことはあったか。基地との情報共有は十分だったか。

加藤「市の外国人比率は約6 % で、4000人弱が住む。2019年の台風第19号の際の避難指示などの情報伝達に係る検証を踏まえ、コロナ禍ではホームページの多言語化や『やさしい日本語』での情報発信のほか、AIチャットボットの実証実験などで対応している。ワクチン接種のコールセンターでも日本語を含め10カ国語で対応している。基地の感染者発生は基地広報部から北関東防衛局を通じて情報提供を受けている。3月23日時点で感染者数は累計211人を数える。基地には軍人、軍属約8000人と日本人従業員約2000人がいると聞いている。日本に入国後に陽性が判明する事例も多いことから、出国前に陰性を確認してから入国するなどの対策も横田基地や防衛省に出向いて要請している。与党や元防衛相などにも要望した」

‐福生市は西多摩の中では比較的飲食店が多く、夜の営業をしている店も少なくない。感染対策の対応に苦慮したことはあるか。

加藤「市独自で事業継続応援金、感染症対策継続支援金などを迅速にしっかり届ける対応を図ってきた。福生市は商業のまちの側面も持ち、景気の厳しさを肌で感じる。市財政も今後歳入の減少が見込まれるが、なおさら舵取りをしっかりしたい」

‐昨年は七夕まつりが中止になり、50周年を祝う各イベントも中止や縮小になった。ただ、刻まれた歴史の重さは変わらない。節目に思ったことは。

加藤「桜まつりや第70回福生七夕まつりが中止となり、市制施行50周年の記念式典は縮小して挙行した。人生の門出となる成人式は何とか開催でき、感染拡大につながるような事態もなかった。厳しい1年だったが、このような時だからこそ、数々の労苦を乗り越え今日の福生市をつくった先人たちの思いを大切に、時代の変化や社会ニーズに対応していきたい」

‐行政のオンライン化、デジタル化は進んだか。一層の推進の考えは。

加藤「国で昨年12月に『自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画』を策定したところであり、市でもテレワークの導入や、電子申請、WEB会議について一層進めていきたい。教育現場ではGIGAスクール構想の下、全小中学生にタブレット端末を配付した」

‐まずは感染拡大にストップをかけることが大切だが、ウイズコロナ、やがてアフターコロナの社会を迎える中で福生市の魅力をどう高めていくのか、思いを聞かせてほしい。

加藤「動画投稿サイトを使い、市の魅力を伝える動画やアニメをアップしてきた。ベースサイドストリートや酒蔵などのまち並みを、自由に貸し借りができるサイクルシェアリングを介して巡ってもらう取り組みも、近隣自治体との連携を模索し始めた。一方で都心から郊外へ移り住む流れも出始めている。西多摩の各自治体と協力し、来たい、住みたいとの機運を盛り上げていきたい」

‐コロナ禍でもまちづくりがストップするわけではない。市政に取り組む決意を改めて聞かせてほしい。

加藤「共働き子育てしやすい街ランキングでは6年連続でトップ10に入り、昨年は全国4位に躍進した。その市の玄関口となる福生駅西口地区市街地再開発事業と東口の道路拡__幅整備事業をしっかり推進していきたい。ともあれ新型コロナウイルスに打ち勝つことが第1になる。ワクチン接種事業を円滑に進めることが大事だと決意している。市財政は今後歳入減少が見込まれるが、市民を守り、未来につながるまちづくりとなるよう第5期市総合計画にある『人を育み 夢を育む 未来につながるまち ふっさ』を目標に、次の50年に向けた施策を進めたい」

‐ありがとうございました。

秋川交通の営業権引き継ぐ

横川観光 5月1日から

横川観光(山口和彦社長、あきる野市三内)が、秋川交通(あきる野市)のタクシー事業と営業権を引き継ぐことになった。効率的な配車で、あきる野市、日の出町、檜原村をはじめ西多摩地域の利用者の利便性向上につなげていく。

営業開始は5月1日からで、タクシー34台、ハイヤー2台、ジャンボタクシー1台体制を敷く。山口社長は「交通インフラが確立、保持されない地域は衰退してしまう。約60年続いた秋川交通の歴史と重さをしっかり受け止め、利用者の皆さんの足を守っていきたい」と話している。

都内のタクシー営業エリアは、東京特別区・武三交通圏、北、南、西の各多摩交通圏、島しょ区域の5つに分かれる。西多摩交通圏では、横川交通のほか、京王自動車、大洋自動車交通、リーガルマインド、寿タクシー、武陽交通などの各社が営業している。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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