~東京の森から~東京チェンソーズ
檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!
毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
檜原村おもちゃ等工房
山から直送された自然素材を加工
おもちゃ工房ができてもうじき1年半。村の面積の93%が山林の檜原村を〝日本一の木のおもちゃの村〞にしようとの思いから始まった「檜原村トイビレッジ構想」。工房は、構想の産業面を担うもので、公募により弊社が運営を任されています。
この工房の最大の特徴は山から直送されて来た丸太や枝、根株など不規則なかたちの素材を使うこと。出てくる節や木目、模様もそれぞれ違うそうです。
工房長の関谷によると「木は生き物。日々、そういう自然との繋がりを感じている」そうで、この感覚を製品に込めていきたいと話します。
積み木の「Tokyo Tree Wood」シリーズの中の〝ウチエダ〞は、枝打ちや伐採の際に出る枝を山から下ろし、樹皮を剥き、長さを揃えたものです。
ふつうは山に残したままの枝は、かたちが不揃いであるため規格化できず、これまで流通に乗ることのなかった素材です。その不揃いさを〝個性〞と捉え直すことで、木を1本まるごと使うという弊社の目指すものをかたちにした製品です。
積み木とはいえまっすぐな部分がほとんどないので、積み上げるにも並べるにも工夫が必要。手触りの良い木肌、握りやすい形状、木の香り、崩れたときの音なども楽しめます。日用品ではスプーンやスパチュラ(ヘラ)のほか鍋敷き、コースターなどを揃えています。
昨年からはコロナ禍による新しい日常に対応するものとして「飛沫防止パーテーション」も用意しました。塩ビ板を支える脚に檜原村のスギを使用したもので、無塗装でスギ特有の赤みや木目をそのまま生かしたものです。
これは地元・檜原村の役場始め、図書館、小学校などで使っていただき、「温かみがあって和む」とお言葉をいただいております。また、観光協会により、村内の飲食店などにも広げていただきました。
無垢の木の特徴として、年とともに割れが入ったり、色が変化することが挙げられます。こうした経年変化をすることで、製品が製品として使えなくなってはいけませんが、そうでないなら、それも自然素材の良さとして見ていただけたらと思います。