オクタマエキウエショップPORT OKUTAMA舩越 章太郎さん
奥多摩駅と聞いて思い浮かぶのは。「登山・キャンプに行く人が降りる駅」というのが一般的だろう。
アウトドアブームの追い風も受けて、さらに多くの人が訪れる奥多摩。駅舎の2階に東京唯一の空間があるのをご存じだろうか。
奥多摩のポテンシャルを感じて
「きっかけは日原鍾乳洞でのイベントプロデュース。17年ほど前、都内で音楽制作やレコーディングの仕事をしていた頃、友人に頼まれてイベントに関わる中で、奥多摩のポテンシャルを感じて、すぐに町営の体験施設に関わることに」。その後奥多摩駅上のギャラリー・蕎麦店の立ち上げに加わったことから、奥多摩に移住し、本格的活動を始めた。「まだ外部から入ってくる人も少なく、とにかく地元に認めてもらえるように地域還元、地域サービスに全力を注ぎました」。
奥多摩ならではの豊かさを次代へ
舩越さんの中には十数年前から、この場所のビジョンが描かれていた。
「観光地だからこそエンターテインメントは大切。特別な場所でなく、満遍なく程よく優しい空間をつくることが目標でした」。言葉通り、窓を開き日差しが入る店内にいると、温もりを感じ、心が解放されていく。JR八王子支社の協力もあり幾多の困難も超えたからこそ、舩越さんの思いが形となってきたのだろう。
「奥多摩には都会で消えてしまった時間、空間、そこに生まれる雰囲気が沢山残っています。次の世代が受け継ぎ、発展させていくことで、サスティナブルな、本来の日本らしい豊かさが続いていくことを願っています」と話す。
今は地ビールやお洒落な料理店も増えている奥多摩。ポートオクタマでは、音楽ライブのほかにも落語なども開催される。これからは登山以外の目的地として多くの人が集う場所になるだろう。皆様もぜひ気軽に訪れて、新たな奥多摩を感じてほしい。