東京アドベンチャーライン飛躍へバージョンアップ
ラッピング専用列車を運行、青梅駅リニューアル
JR東日本は3月18日のダイヤ改正に合わせ、青梅線青梅駅と奥多摩駅を結ぶ東京アドベンチャーラインをバージョンアップ、ラッピングを施した専用列車を運行、青梅駅も同ラインにふさわしくリニューアルした。当日はラッピング列車の出発に合わせJR東日本八王子支社や地元自治体関係者、観光業者らが出席しセレモニーを行い、門出を祝った。
JR東日本は2018年から青梅駅以西の青梅線を東京アドベンチャーラインと命名。地元自治体や観光業者らと連携し、自然豊かな周辺観光の振興と沿線の発展に乗り出している。
ラッピング列車は4両編成で、青梅、奥多摩に生息する昆虫や四季ごとの動植物などの梅駅はホームを新設したほか、ホームや待合室、コンコースを昭和レトロな文化が香り、アウトドアを楽しむ路線にふさわしい駅にリニューアルした。
セレモニーでは内田英志八王子支社長、浜中啓一青梅市長、師岡伸公奥多摩町長、小澤徳郎青梅市観光協会長、靱矢正御岳山観光協会長、原島俊二奥多摩観光協会長、飯島秀樹青梅駅長がリニューアルを祝いテープカット。ラッピング列車の出発を見送った。
内田支社長は「地元の関係者の皆さんと一緒にアドベンチャーラインの魅力を高め、このエリアの活力につなげたい」とあいさつ。浜中市長、師岡町長が期待を込めて祝辞を贈った。
青梅駅は1894( 明治27 ) 年に開業した。開業30周年の1924年( 大正13)年に駅舎を改築し、建物は現在も残る。2005年(平成17)年に地下道などに昭和レトロの装飾が行われ、利用者に親しまれてきた。
近年、いずれも都心と結ぶ京王線の高尾山、西武線の秩父、長瀞が人気観光地として脚光を浴びる中、南北の両私鉄に挟まれる青梅線沿線は観光資源に恵まれながら魅力の発信で後れを取ってきた。ラッピングを施し、専用列車として運行。東京アドベンチャーラインは沿線の魅力を伝える切り札として期待がかかる一方、発信力が伴っていないとの指摘もあり、課題となっている。