JAあきがわ、被災地に生鮮野菜送る
直売所出荷部会員が冬野菜持ち寄る
JAあきがわ(あきる野市秋川)が1月6日、能登半島地震の被災地に向け管内で採れた生鮮野菜を送った。
同JA直売所出荷部会会員の天野正昭さんが被災地に駆け付けたボランティア団体から「能登の被災地は生鮮野菜が手に入らない」という情報を得たことからJA役員に相談し実現した。
話を聞いた同JA専務の谷澤俊明さんは5日早朝に開かれた生産者の「新年顔合わせ会」で、出席した60人の会員に被災地に生鮮野菜を送ることを提案。翌日昼までに、20人が採れたての白菜、大根、キャベツ、ネギ、ミカン、ブロッコリー、ロマネスコ、ニンジン、カブなどの冬野菜約700キロを持ち寄った。
集められた生鮮野菜は7日早朝、石川県能登町と珠洲市の炊き出し現場に届けられた。白菜を提供した岡野恒孝さんは「ニュースを見て大変心を痛めていた。少しでも役に立てたら幸い。日持ちがするように通常より一枚多く外皮を付けて出荷した。多くの皆さんに食べてもらえることを願っている」と話した。
谷澤さんは「心ある会員の提案をすぐに形にできて良かった。遠い日本海側の話ではなく、東京の農家も何か手助けをしたいという強い気持ちが伝わってきた。こういう時こそ相互扶助の精神で助け合えればいい」とうなづいた。
「災害時のトイレについて」学ぶ
JAあきがわ女性部が研修
JAあきがわ女性部は1月16日、本店研修室で支部長・班長研修会を開き、「災害時のトイレについて」と題し、「チーム・トイレの自由」代表の長谷川高士さんの講演を聞いた。断水などで水を流せない場合に水分を吸わせて汚物を処理する方法などを学んだ。
研修会には60人ほどが参加した。長谷川さんは、汚物を袋の中で吸わせて、固めて処理する方法を解説した。
トイレの便座に45リットルのゴミ袋を2枚かぶせ、その中にちぎった新聞紙、おむつ、ペットシート、猫砂など、水分を吸収しそうなものを入れる。用を足した後、上側の袋だけを取り出し、袋をきちんと閉じればゴミに出すことができる。水分の吸収状態は中に入れる新聞紙などの量で調節する、というもの。
ゴミの出し方は自治体によって異なるため確認が必要だが、一般ゴミとして出せる場合でも「トイレゴミ」「簡易トイレ」と明示することを勧めた。
今回の能登半島地震でも災害用トイレの設置やトイレの衛生問題は課題になっている。研修会は9月に企画され、この時期になり参加者の関心も深かった。会場では「災害はいつ起こるか分からない。とても有意義な話だった」などの声が聞かれた。