蔵元・ほろ酔い列車番外編 ドイツ・チェコへ「ビアライゼ」

アルフレット・ロースさんと、ライン川のほとりで
地域ごとに様々なビールが存在するドイツには「ビアライゼ」と云う言葉がある。「ライゼ」は「旅」。ビールを楽しみながら各地を巡る、それが「ビアライゼ」。ドイツ人は、「ビールは醸造所の煙突の煙が見える範囲で飲め」「美味いビールが飲みたいならビールに旅をさせるな、自分が旅に出ろ」と云う。それは単に輸送による品質の劣化だけではなく、その地に足を運び、その風土・気候・習慣・とともに味わってこそ、そのビールの本質が理解できるという意味なのです。
3月、そのビアライゼに長男の一郎太をつれてドイツとチェコを訪欧。目的は2つ。1つは息子に本場ドイツのビールとハム・ソーセージの味を教えるため。石川家の生業は日本酒とビールの醸造、「大多摩ハム」でのハムづくり。そしてレストランの経営。長男の一郎太も4月から大学4年、後継者としての自覚も芽生えてきたので、本場の味や現地のレストランの雰囲気を感じさせるため。第2は、「福生蔵開き」の魅力向上のためのヒントの収集。福生蔵開き関係者に声を掛け、来年10月に視察旅行も検討したい。

「ホフブロイハウス」で息子とビールを楽しむ
先ずはケルンの「ケルシュ」。黄金色で上面醗酵だがキレが有る。特筆すべきはそのサーヴィス方法。200ミリリットルのグラス提供なのですぐに飲み終わる。すると店員は頼んでもいないのに勝手にお代わりを持って来る。「もう結構です」と云うまでそれが続く。まるで、「わんこそば」のようだ。会計を頼むと、店員は客のコースターに引かれた線の数を数える。お代りを運ぶたびに店員はコースターに一本線を引くので5杯飲めば線が5本書かれている。その数を数えて請求が行われる。何ともアナログ。ケルンは大聖堂が有名。1248年の着工から完成まで632年、途中資金難で300年間工事中断。我が国でも「資材高騰で開発計画中断」などの話を聞くが、スケールが違う。
ドルトムントの「ドルトムンダー」。コクがあるラガービール。「エビスビール」がこのスタイル。デュッセルドルフの「アルトビール」。深煎り麦芽を使い、焼き立てパンの様な香ばしさ。色は赤褐色だがスッキリ。

ミュンヘンのビアホール「ホフブロイハウス」で、たまたまあったドイツ人と乾杯
ライン川を南下しボッパルト。青梅・ボッパルト友好協会会長のアルフレット・ロースさんと夕食。リースリングを楽しんだ。
さらに南下しリューデスハイムではラインガウのワイン、同じくリースリングだが、甘口から辛口まで味は様々。
後半はレンタカー。東に進み、ローテンブルクで1泊。フランケン地方の白ワインは辛口。アウトバーンでは214キロまで出した。パトカーを時速150キロで追い越すのもドイツならでは。
国境を越えチェコに入りプラハ。「ピルスナー」の発祥の地のプルゼニ(ピルゼン)。チェコは、1人当たりのビール消費量が世界で一番のビール大国。
最後はミュンヘン。下面醗酵の「へレス」「デュンケル」、小麦麦芽で上面発酵のヴァイツェンが人気。ふんわりとした白ソーセージは痛みやすく、朝造って午前中に食べるのが原則。一部の店では午後でも出してくれる。
通信が発達した今日でも、自ら足を運び、そこの空気を吸うことが大切だ。今回の経験が「福生のビール小屋」に与える影響に、乞うご期待。
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