教育、子育て支援 私の1丁目1番地
児童虐待への対策に全力
内山真吾都議 特別インタビュー
昨年の都議選昭島選挙区で再選を果たした内山真吾都議(都民ファーストの会)に2期目の抱負を聞いた。都議選結果から民意は既存の政党から離れ、改革保守に期待していると分析。教育畑を歩んできた政治家として教育、子育て支援、児童相談所の一時保護所の改革に全力で取り組んでいることなどを語った。インタビューは大要次の通り。なお、1問1答はニュースサイト東京25ジャーナル4月30日号で掲載。(25journal.net) =3月9日、昭島市で。 (聞き手・岡村信良)
内山都議は昨年の都議選について、「既存政党離れが進み、選択肢として都民ファースの会が残った。民意は改革保守に期待したと思う」と分析。「都民ファーストの会はホームページで随時、公約の達成度を発表している。これは都民ファーストの会だけの取り組みで、党も私自身も政策実現にこだわりを持って政治活動を行っている」と1期目を振り返った。
力を注いできた政策の中でも、「教育、子育て支援は私の政治活動の1丁目1番地」とし、内山都議らの取り組みで環境の改善が進む児童相談所の一時保護所の改革を引き続き進め、若年被害女性の支援などに幅広く取り組んでいきたいとした。
脆弱な南北交通など社会基盤の整備に力
多摩格差では、「小池都知事には随分多摩地域に足を運んでもらっている」とし、「多摩地域の振興予算である市町村総合交付金は市長会の悲願だった50 0 億円に乗り、2 0 2 2 年度は588億円になった。引き続き公共施設や都道、脆弱な南北交通など社会基盤の整備に力を尽くしたい」と意欲を示した。
昭島市のまちづくりについては、「東京圏の核都市として発展する立川市と自然豊かな西多摩地域の間にある昭島市のポテンシャルは高いと感じている。立川や吉祥寺などと同じ魅力を争うのではなく、豊かな地下水、災害に強い地域性、快適な暮らしがある街並みなどを大切に、そこで『生きる、学ぶ、働く』をキーワードに地に足が付いた政策で都政と昭島市のパイプになり、発展に努力したい」とした。
インタビューではこのほか、社会保障制度の課題や、ファーストの会の国政進出に関連し、外交や安全保障、経済政策などの国政問題で考えを聞いた。
新名称は「市立青梅総合医療センター」
建て替え工事が進む青梅市立総合病院の新名称が市立青梅総合医療センターにこのほど決まった。西多摩地域の基幹病院としてふさわしい名称にした。決定に当たっては5つの候補にしぼり、パブリックコメントを実施し、市民の意見を求め、最終決定した。
新病院は2023年11月に仮オープンし、25年に全工事を完了する予定。医療機器も最先端のものにする。
父の背中 ■20■ 先代の仕事と教え
はむらチューリップが満開
羽村市農業委員 清水亮一氏
毎年4月、多摩川の羽村堰に程近い根がらみ前水田は、赤や黄色のチューリップで彩られる。3・3㌶の広さに、およそ40万球。市民のまつりが行われる10日間には2万人の見物客が訪れるイベントとして定着している。
「いまから30数年前、父が仲間2人と冬の裏作として球根を育てようとはじめたらしい。ただ、そのためには蕾のうちに摘んでしまう。近隣の人からは『きれいな花も咲かせてほしい』との声が強く、やがて市から委託され、何種類も栽培するようになった」
羽村市農業委員会の清水亮一会長職務代理は、父である一成氏の仕事をこう語る。清水家は代々、羽中地区で養蚕や米作を生なりわい業にしてきた。昭和5年(1930)生まれの一成氏は、農林高校を卒業すると農業一筋に生き抜く。
「とにかく厳格で勉強家でもあった。農業委員時代は副会長を務め、2003年には団体役員としての功績を認められ旭きょくじつそうこうしょう日雙光章に叙されている。子どもに対しては『他人に迷惑はかけるな!』と口癖のようにいっていた」
厳格な父親に反発したのかもしれない。亮一氏は長男だったが、東京経済大学を卒業すると、農協職員への道を勧める父に従うことなく青梅信用金庫に入行。預金の獲得に走り回り、不惑の年齢まで勤め、信金で培ったスキルも生かして農業経営に携わるようになる。
「おかげで2年ぐらいは父と一緒に農作業ができた。喜んでくれたのが最初で最後の親孝行。現在は5反(約50㌃)の田と4反の畑を耕作している。田では米とチューリップ、畑のほうはベコニアやパンジーを育てている。父が託してくれた美田といっていい」
亮一氏も、この遺産は守っていきたいという。一成氏がチューリップに着眼したように、亮一氏は、羽村産のコシヒカリと地下水による日本酒「はむら」の開発に取り組む。醸造は福生市内の石川酒造に依頼。2年前から市内各所で販売している。 【岡村繁雄】