自動車保険のあれこれ

第5回　自動車保険の等級とは？

自動車保険（任意保険）には、等級制度というものがあり、等級ごとに保険料の割引率が異なります。等級が高いほど割引率が高く、最高等級の20等級では63％の割引率が適用されます。保険の使用がない場合、１年で１等級ずつ上がり、使用されると等級が下がります。また、例えば対物事故で保険を使用し、事故有係数適用期間が３年となった場合は、この年数が０年（無事故）の時よりも低い割引率が適用されます。例えば同じ10等級でも、事故有期間０年では46％割引、事故有期間３年では19％割引となります。

初めて自動車保険に加入される場合、通常６（Ｓ）等級の３％割増からスタートしますが、同居のご親族の自動車保険の等級が11等級以上で、複数所有新規契約の条件を全て満す場合、７（Ｓ）等級の38％割引からスタートできます。（）内のアルファベットは保険会社により異なります。また同居のご親族が中断手続きをした保険をお持ちの場合、条件を満たすとその保険の等級を使ってスタートもできます。ただし同居のご親族や車検証の名義人の保険の使用状況により、デメリット等級と言われる低い等級および事故有係数を引き継ぐケースもあり、逆に保険料が高くなってしまうこともあります。

各等級の割引率は保険会社共通で、また情報共有制度があるため、他の保険会社に移っても、等級および事故有係数は引き継がれます。事故で保険使用後に他の保険会社へ移った場合も、前契約の保険使用が適用された等級での引き受けとなり、契約後に等級誤りが判明した場合は、始期に遡って訂正が入ります。また、保険期間の途中で保険を切替えする場合は、現時点の等級に保険使用による等級ダウンを適用した等級での切替えとなります。満期での切替えよりも等級の進行が遅れることがあるため、事前に保険会社や代理店に確認することをおすすめします。