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コラム

街と人を和やかにするフランス生まれの名車

国を超えた縁に導かれて。

シトロエン2CVオーナー原嶋 明男さん

シトロエン2CVオーナー原嶋 明男さん

今では珍しい旧車も、世の中を一世風靡した歴史を持つ。原嶋さんが所有する所有するシトロエン2CVも、フランスで国民車と言われ、欧米をはじめ日本にも輸入された。

Q:きっかけはどんなことですか?

A:1983年20歳の時に、新車で購入しました。その後旧いタイプが欲しくなって、1966年の車を買って、パーツ取り専用も含めて一時4台の2CVを所有していました。

Q:今所有されているのは1955年製造とのこと。どのようにして入手したのですか。

A:1987年に製造中止になるという知らせが世界中に広がると、イギリスから生産継続を訴える運動が起こりました。ある方から「原嶋さんはオーナーだから日本の代表として協力してほしい」という依頼を受け、イギリスのオーナーと連絡を取りあうようになりました。もちろんインターネットが無い時代(笑)。手紙で交信していました。

Q:英語ですよね?

A:おかげで25歳から英語をやり直しました。日常会話まで出来るようになった30歳のとき、訪英してオーナーを訪れ、この車に出会うのです。

Q:その時点ではどんな状態でしたか。

A:フルレストアと言って、分解して塗装からやり直してありました。この出会いがきっかけで、私に「買わないか?」という話になり、断り切れずに入手しました。Q:4台はどうしたのですか?

A:この1955年を買うために全て売りました。

Q:今では他のオーナーから修理依頼もあるとのことです。

A:年式によって使用されているパーツの互換性がなかったり、パーツが違っていたり、その年式を知らないと判らないこともあるので、一緒に手伝う形で知識を広めている感じです。長い経験が無いと判らないこともあるので。

Q:皆さん、2CVを愛しているのですね。

A:いや、そこまでは(笑)。嫌いではないけど、気に入ったから30 年乗り続けているだけですね。家族も慣れているし、子供はこの車で育ちましたから。

Q:この後はどのようにしていきたいですか

A:インターネットのおかげで世界中からパーツが届く時代。エンジンも大丈夫ですから、私が乗りつぶすのではなくて良い状態で次の世代に渡したいです。まだまだ乗れますから。

愛らしい顔立ちの2CV

愛らしい顔立ちの2CV

 

筆者も初めて同乗させてもらったが、道路の小さな凹凸を超える感覚は最新の車でも感じられないほどスムーズ。感想を敢えて言葉で言うなら「感動体験」でした。

コラム執筆者

市民ライターKさん

西多摩を中心に熱い思いを持って地域で活躍され、地域に愛され続ける人々が数多くいます。
そんな人々をクローズアップするコラム「にしたま この人に会いたい」。
街プレ紙面を通じ、皆さまのご近所にいる素敵な方々との出会いの場を作ってまいります。

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