西多摩から世界を狙う人がいる。それもスポーツやアートではなく、アメリカ食文化の象徴「バーベキュー」でだ。大きな挑戦を続ける梅市在住の金子さんにその想いを聞いた。
金子さんは5 月に「メンフィス イン メイ WORLD CHAMPIONSHIPBARBECUE COOKING CONTEST」という米国での大会に、日本代表として参加。世界大会には数種あるが、どの大会も参加チームが大きなサイト(基地)を作り、料理方法を教えあったり、毎晩パーティーをしたりする。大会では審査は資格のある審査員が、「食感・見た目・味・バランス」を評価する。
「バーベキューはアメリカが本場です。テネシー州で毎年開催される世界大会で一位を獲りたい。そのためには自分のチームを作り調理人、サポートメンバー、練習で焼いた肉を食べてくれる人も、費用を捻出するスポンサーも必用です」と金子さんは語る。
金子さんは二十代後半に、日本バーベキュー協会の検定試験を受けたことから、バーベキューの魅力の虜になった。「日本のバーベキューは〝野外焼肉〞。河原や山中の環境の悪い場所でするので、イベント的なイメージもある。アメリカでは日常料理。どの家庭にもグリルがあるし、庭先でやっていても隣から苦情が来ることはありません」と話す。
金子さんの夢であり、ミッションは『日本に本物のバーベキュー文化を根付かせること』。その夢の実現のため、今夏オープンさせた拠点が、青梅市御岳駅前の「B-YARD(ビーヤード)」だ。初心者でも、厚い肉の安全な焼き方から、その歴史まで、丁寧にバーベキューの神髄を伝えてくれる。一年を通して、本物のバーベキューに出会え、また世界一を目指す場所を訪れてみてはいかがだろうか。
駅前バーベキューB-YARD