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2021 25 区選挙検証 政治への期待 希薄化顕著

3首長選、都議選など低投票率

総選挙が目前に迫ってきた。新型コロナ対応へのまずさや政治と金の問題などで自公連立政権に逆風が吹いている。

一方でその風は野党連合の追い風になっているわけでもない。東京25区管内では今年、3月に羽村市長選、4月に日の出町長選、瑞穂町長選、6月にあきる野市議選、7月に都議選が行われた。そろって過去最低か最低水準の投票率となった。コロナ禍を考慮しても政治への期待の希薄化が顕著になっている。

選挙の検証を今号から3回に分け報告する。(東京25ジャーナル・岡村信良)

保守の一騎打ちとなったのが羽村市長選だ。現職の並木心氏に、議長の橋本弘山氏が挑んだ。従来なら保守の激しい票の掘り起こしで投票率は上がるのだが、関心は極めて低かった。これまで並木市政を支えてきた橋本氏が、羽村駅西口土地区画整理事業の再検証などを主張し、市政刷新を訴えたが争点は最後まで見えなかった。

投票率は過去最低の40・43%。橋本氏に軍配が上がったが、背景は並木氏の6選を是としなかった保守支持層が多かっただけという冷めたものだった。

元町議の3氏が争った日の出町長選の投票率も53・83%で過去最低だった。町政をめぐる新旧住民の主導権争いやごみ処分場の誘致など町を二分する対立を抱え、激しい選挙戦を演じてきた光景はそこにはなかった。結果は自民推薦候補が敗れ、初の女性町長誕生。かつての保守独裁的な町政の欠片すら感じられなかった。

保守と改革保守的な争いとなった瑞穂町長選の投票率は過去最低ではないが、43・11%で、選挙に行く人は行く、行かない人は行かない、自民推薦候補に入れる人は入れる、そうでない人は対立候補に入れるという変わらぬ投票結果になった。

いずれの選挙もかつてのように開発か自然保護かなど大きな対立軸がない、議会の人材不足が進み候補が小粒化しているなどの背景があるが、何より政治に期待がもてない、誰がやっても同じというあきらめが蔓延していることが大きな要因だ。

良い政治家を育てることを社会で考えていくことが待ったなしになっている。まずは前述した3首長選の当選者の働きをしっかり見守っていくことから始めたい。良い政策を進めれば大きな拍手で追い風を送ることだ。

■「2 0 2 1 選挙検証」は東京25ジャーナルの責任で掲載しています。質問、意見は090(8460)9688岡村までお寄せください

創業の思いは〝青梅発展〞

60年余り前、青梅市の青年実業家たちが工業団地誘致に動いた。インフラ整備のため地元の有力者に出資を募り、青梅ガスを設立。社長に就任し、事業化を担ったのが中村信吾氏だ。その経緯を2代目の洋介社長が話す。

青梅ガス 中村洋介氏

「当時、青梅は市制に移行して10年弱。先代たちは起業というより、青梅市を発展させたいという気持ちが強かったのだと思う。ただ、想定していた東京ガスの配管は立川で途切れていた。そこでプラントによる独自の供給方式に切り替えたと聞いている」

都市ガスヘの着目は、信吾氏の先見の明を物語る。供給を開始した1960年11月こそ顧客数は565件に過ぎなかったが、翌年には1000を突破。石炭・灯油に加えガスが使われはじめ、業績は右肩上がりに伸びていく。

「さらに大手メーカーの工場進出といった追い風も味方したことは間違いない。大正12年生まれの父は千葉工業大学を卒業後、海軍技術将校として太平洋戦争にも出征している。復員後、縁あって中村家に入り婿。家業の染色に精を出しながら青年団仲間の社長たちと交流していたようだ」

一方、洋介氏は東北大学を出てNECに就職。以来20年間、コンピュータ畑を歩んだ。事業承継を前提に青梅ガスに入社したのが2003年7月。翌年4月には社長交代をしているから、信吾氏の背中を見ていられたのは半年余り。

「先代のマネジメントは、強いリーダーシップで会社の方向性を示し、実務は専務以下の役員に任せるというもの。考えてみれば、そんなやり方を学んだことがコロナ対策でのテレワークがうまくいった要因かもしれない。私はいま、週に1度出社するだけ……」

都市ガス事業は90年代半ばから段階的に小売りの自由化が進んだ。同社でもガスと電気のセット販売はもとより、住宅リフォームなどにも意欲的に取り組む。実績数はそのまま地域の生活向上につながる。      【岡村繁雄】

福生に認知症対応型のグループホーム「花物語ふっさ」

「なじみのある地域で継続した暮らしを」

福生市熊川に今年6月、認知症対応型のグループホーム「花物語ふっさ」がオープンした。運営するのは株式会社日本アメニティライフ協会。同社は神奈川県を中心に認知症対応グループホーム、サービス付き有料老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、小規模多機能居宅介護等の介護事業所250箇所余を運営している。西多摩地域にも数か所展開している。

花物語ふっさは定員18人(2階建て、1フロア9名)の認知症対応型グループホーム。地域の人たちが認知症になっても、その人らしさを発揮し、なじみのある地域で継続した暮らしができるよう工夫されている。

各フロア9人の少人数制で、介護職員が寄り添いながら、一人ひとりに対しきめ細やかな対応が可能。24時間、介護職員が対応しており、不安なことがあればすぐに話ができ対応する。広い敷地で庭もあり、外気浴や花壇の手入れ等も安心して行える。

施設にはナースコールのボタンの他、全居室のベッドに「眠りスキャン」という設備を導入。「睡眠状況」やベッド上での「心拍数」「呼吸数」等を感知できるため、夜間の睡眠状況が把握でき、医師の診察時に役立たせることができる。

施設での生活は、家庭的な生活の中で暮らしていけるよう、日々の掃除、洗濯や食事の準備、配膳下膳も対応。一人ひとりの入浴や排泄をスタッフがサポートする。不安な思いがある際は、本人の話を傾聴し、時には、思い出の場所へ行ったり、遠足に行くなど、利用者の気分転換や、安心が得られるよう対応を細かく心がけている。

「花物語ふっさでの生活がいつまでも安心して楽しい場となるため、入居者様一人ひとりに寄り添い、スタッフも一緒になって歩んで行く。家族のような施設を目指しています。ぜひお気軽にご相談頂ければ」と同施設スタッフは話している。

入居相談室はお気軽にお問合せください

グループホーム花物語ふっさ

〒197-0003東京都福生市大字熊川66番地-1TEL:042-539-3587Eメール:fussa@jala.co.jp

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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