昭島市に生まれ音楽業界で活躍を続けてきた丸山さん。人の縁を何よりも大切にする、心優しきジェントルマンでありアーティストだ。
バンドマンから始まった
音楽活動は「バンドでベースボーカルとしてスタートしたのですが、尊敬していた先輩から歌を勧められ専念することに」。20代は、ボーカリストとしてラテンやR&Bを始め数々のライブバンドを掛け持ちした。そんな中、音楽学校の立ち上げに関わり、今も続くボーカル講師を務める。
「講師歴は長くなり教え子も沢山。講師業は肌に合ってるみたい」。丸山さんは普段の語り口から声が良い。聞いていて安心する、人柄から湧き出る声だ。
「目の前の人を喜ばせたい」
学校卒業後、ヒッピー生活をすることが〝ロックだった〞世代。国立の一軒家を友人と借りて、暮らしたこともある。そんな中で高校生から続けていた花店のアルバイトで、今も恩師と仰ぐ社長さんと出会った。やがて生花店を開業する道を選んだのは、「人を楽しませたい。時間も空間も含めて喜ばせたい」という、音楽にも共通する想いだ。
「必ずカーネーションを2本買っていく方、菊を12本買う方。ピンクでも薄いピンクでないとダメな方。そんな常連さんの為に、ただ良い花を仕入れたいと思うし、相手のことを〝いの一番〞に考えたい。音楽を愛してやまない人間として、体当たりで生きていきたい。 そこには本業も副業も無くて、いつも歌い手として考えている気がする」と語る。
これからも丸山さんは次世代へ音楽の楽しさを伝え、地元で愛される花店の店主として、そこにいてくれると思う。