~東京の森から~東京チェンソーズ
檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!
毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
Made in 檜原村、Made of 檜原の木、Made by 檜原の人
みなさん、こんにちは。急に雪が降ったり暑くなったり、季節の変わり目のせいか、めまぐるしい天気ですね。
東京チェンソーズはこの時期ならではの作業である「間伐」「枝打ち」のほか、社有林での森林作業道づくり、伐採・集材作業も行なっています。
私たちの社有林は事務所近くの檜原村・時坂地区にあります。ここには60年生のスギやヒノキ、少数ですが、サワラという樹種も植わっています。60年前から丁寧に施業をしてくださった先人のおかげで、しっかりと目のつまった直径25㌢程度の立派な木に育っています。
実は、昨年の冬にここで伐採した木材を、1年かけて天然乾燥、製材し、ただいま檜原村で木造の家を作っています。製材を担当するのはもちろん檜原村の製材屋さん。家を建てるのは檜原村の大工さん。今では珍しい在来工法で、材に「墨付け」をし、それにそって材を「刻み」、組んでいきます。先日、棟上げ(柱や梁などの骨組みを建てること)の日は晴天の下、大工さん達の木槌の音が集落に響き渡っていました。
檜原村の木で檜原村に家を建てる。木を育てた人、伐る人、製材する人、建てる人、すべて檜原村。ひと昔前では当たり前だったことですが、今ではなんとも贅沢な買い物となってしまいました。最近ではスーパーマーケットなどで野菜のパッケージに生産者の顔が載っていたりしますが、木材に関しても「顔の見える関係」というのを、ここ檜原村から少しずつでも発信してゆけたらと思っています。この家の完成は6月を予定。「檜原の家」のモデルハウスになってくれたら、と思います。
なお、社有林では樹齢60年の木を伐採した跡地に「東京美林倶楽部」を通じて新たに〝東京の美しい林〞をつくっています。第2期会員様の植え付けイベントは4月末。入会検討中の方向けの現地説明会を4月の頭に実施予定です。詳細はホームページ(http://birin.club)で随時発信してゆきますので、ぜひご覧ください。