東京の木から生まれる、笑顔の種。
こちら「街プレ」でもお馴染みの東京チェンソーズ。その活動は「東京の森から」でご存じの方も多いと思います。
今回は「山男のガチャ」を始め、東京チェンソーズで、自社で切り出した木を加工したアイテムの企画・販売を担当している飯塚さんにインタビューしました。
東京都檜原村生まれのおもちゃ。
いまや『東京産の木』を使った家具や、おもちゃなど、続々と開発を進めているように見えますが、販売状況はいかがですか?
「東京チェンソーズの木を使ったという共通点で日用品やおもちゃ、特に秋口からは薪割り台がオンラインでも大人気でした。昨年9月からは無印良品のオンラインショップ(諸国良品)にも出せて、そこで生まれた「東京の木の鍋敷き」「東京の木のコースター」は人気が高いですね。」
「山男のガチャ」は、いまや60ヶ所以上に設置されているという。ガチャなので何が出てくるか、わからない楽しみがある。バードコールや、キーチェーン、ぶんぶんごまにシークレットもあり、12種類以上が天然無垢の木材から生まれている。
「設置店舗さんに毎月補充と集金で伺うと、みんな面白がってやってくれるよ〜というお話をしてくださいます。SNSで「#山男のガチャ」を検索すると西多摩のいろいろな場所のガチャが出てきて面白いです。主要観光スポットに設置しているので、いずれは観光に来られる方が「山男のガチャMAP」を参考に、西多摩エリアをいろいろ巡っていただけるくらい知名度を上げられたらと思います!」
ひとりのファンとして、飯塚さんが一番好きなガチャの中身を尋ねてみた。
「一番よく使っているのは「マグネット付きキーチェーン」です。ホワイトボードや車に貼っておいて出がけにぱっと使えるので便利ですよ!」
ひとつひとつに、込められる思い。
飯塚さんは、国際見本市の運営にも携わっていた時期もあり、その後林業へと転身した。
今は多くのリクエストをこなしながら、商品を世に送り出すリレーのアンカーのような役割だという。「自分自身が育林・造林作業を実際に経験していますので、どれだけ大変な思いでこの木を植え、育てて、搬出し、製材されて〝木材〞となったか。先人や伐採・搬出してきたメンバーの思いを活かして、多くの方に届けたいですね。」
ひとことで「東京の木」といっても、その管理は1年を通し、また数十年単位で手をかけてきた1本から生まれることに、改めて林業の大きな意義を感じる。
檜原村に暮らす飯塚さんの思いは、先々へと向かっている。
「東京の木を活かして届ける仕事を丁寧に心を込めて続けていきたいです。シンプルに木の良さをもっと気軽に多くの方に知ってもらい、小さなアクションを起こすことで、東京の山がよくなるという循環を作りたいですね。」